おいしく食べることで脱炭素社会に貢献するレストランがオープン!

徳島県美波町のサテライトオフィス企業でWebサイトデザイン・企画・制作・運営を行っている、まめぞうデザインがプロデュースする山のジビエと海のジビエ専門店「THREE WAVE(スリーウェイブ)」が京阪本線門真市駅高架下内にてオープンしました。

深刻化する地球温暖化を解決する脱炭素社会の実現という大きな課題に対して、サテライトオフィスとして徳島県内に幅広いネットワークを持つまめぞうデザインだからこそできることとして、今回の企画が誕生。無理なく、自分たちが食べたいもの、欲しいものを手にすることで社会課題の解決につながるのではないかというところから、脱酸素社会実現を目指すお店をつくったといいます。

カーボンオフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO₂などの温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力をして、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資することなどにより、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方のことです。

おもに植林などによるCO₂の削減が代表例として挙げられますが、そうではない事例として徳島県で処分される害獣(ジビエ)、未利用魚(アイゴ)を利用することで取り組むことにしたのが、「THREE WAVE」の特徴となります。

じつは、牛や豚などの畜産資源を育てるのに大量のCO₂が排出されています。精肉1キロ当たりの排出量はCO₂換算で約7.8キロとされ、国内で育てられた黒毛和牛の場合、頭や内臓を取り除いた骨付きの枝肉1キロ当たりの排出量はCO₂換算にすると23.1キロで、そのうちゲップなどで出るメタンが半分余りを占めています。これらを自然に育っている動物の肉で代替えすることでCO₂の削減へ寄与できます。農産物の鳥獣害被害を解決する森林保全にもつながります。

クセのある肉というイメージが持たれやすいジビエ肉ですが、処理方法や設備状況が改善され、より高品質なジビエ肉が流通されるようになっており、調理方法の工夫によっておいしくいただくこともできます。こうした一連のグリーンカーボンで脱酸素社会に貢献できると考えています。

いっぽうのアイゴは徳島県南部では干物で食べる文化がありますが、内臓に独特の臭みがあるので全国的には未利用魚として扱われています。また、アイゴはワカメやヒジキ・アカモクといった海藻類を食べてしまうので、海の生育環境を悪化させる磯焼けの原因の1つとして知られています。美波町では三井共同建設コンサルタントの協力のもと、アイゴを活用したメニューを開発し、アイゴの消費を促す取り組みをおこなっています。未利用魚として扱われますが、ジビエと同じく下処理をしっかりすれば、鯛に引けを取らない味わいのある白身魚で、さまざまな料理でおいしくいただくことができる魚です。こうしたブルーカーボンも、脱酸素社会へ貢献できる仕組みのひとつと捉えています。

便利な生活に慣れてしまった現代において、社会的課題とされてもなかなか自分事として解決に取り組むのは、難しいもの。害獣(ジビエ)、未利用魚(アイゴ)を利用することで、大量のCO₂輩出をともなう畜産資源との置き換えをおこなうことでカーボンオフセットを実現しようという取り組みは発想も斬新ですが、何よりすでにあるものをおいしく食べることで脱酸素社会に貢献できるというハードルの低さは重要です。社会貢献には苦労がつきもの、ではなく、日常にさりげなく取り入れられることで社会貢献につながるアイデアと仕組みこそが、今求められているのかもしれません。

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