崖いっぱいの「ありがとう」 英国最大級の感謝を映したBritish MuseumのPR
フランスの国宝「ベイユー・タペストリー」が約1,000年ぶりにイギリスで展示されることを記念し、ドーバー海峡を望むホワイト・クリフ・オブ・ドーバー(White Cliffs of Dover)に、タペストリーを再現した巨大なプロジェクションマッピングが投影されました。
そこにはフランス語で「ありがとう」を意味する「Merci!」の文字が添えられています。
この演出が行われたのは、タペストリーが英仏海峡を越え、フランスからイギリスへ到着するまさにそのタイミングでした。展示開始を告知する広告ではなく、「貸し出してくれてありがとう」という感謝を、イギリスを代表する崖いっぱいに映し出したのです。
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投影場所に選ばれたホワイトクリフは、古くからイギリスの玄関口として知られ、ヨーロッパ大陸から最初に目にする“英国の象徴”でもあります。
その崖全体(約63メートル×200メートル)をキャンバスに見立て、全長約70メートルのベイユー・タペストリーを再現。実際の作品以上のスケールで、歴史的瞬間を演出しました。
ベイユー・タペストリーは、1066年のノルマン・コンクエストを描いた中世の刺繍作品で、世界的文化財として知られています。約1,000年もの間フランス国外へ貸し出されたことはなく、今回の展示は英仏両国の文化交流を象徴する歴史的プロジェクトとして大きな注目を集めています。
通常であれば展示開始の告知が主役になりそうな場面で、British Museum(ブリティッシュ・ミュージアム)が選んだのは、感謝を伝えることでした。
作品そのものをPRするのではなく、タペストリーが海を渡るという一瞬を祝福し、文化交流への敬意を国を代表するランドマークで表現した本施策。巨大なスケールを生かしながら、告知ではなく感謝を届けたPR事例です。
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