自動車博物館の展示車をタクシーへと変えたベルギー・Autoworldの40周年PR
ベルギー・ブリュッセルにある自動車博物館Autoworldが、開館40周年を記念し、2026年9月にユニークなPR施策を実施しました。
地元のタクシーサービスTaxis Vertsとコラボし、館内で車を見るだけでなく、実際に乗り、その走りを体験しながら歴史を知る「The Moving Museum」です。
街へ繰り出したのは、Ferrari Testarossa、1966年製Ford Mustang、ベルギー王室ゆかりのCadillacの3台。Taxis Vertsのアプリからいつものようにタクシーを注文すると、博物館で展示されていた貴重な車が迎えに来るというサプライズです。
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ハンドルを握るのはAutoworldのスタッフ。乗客を目的地まで送り届けながら、乗っている車の歴史やエピソードを紹介します。展示ケース越しに車を見るのではなく、実際に乗り、その走りを体験しながら歴史を知る「動く博物館」をつくり出しました。
なかでもCadillacは、1959年にアルベール王子(後のアルベール2世)とパオラ妃、1960年にはボードゥアン国王とファビオラ王妃の結婚式で使われた歴史を持つ1台です。今回の企画では、この車が再びブリュッセルの王宮前を走りました。
さらに、展示車が街中を走ること自体がAutoworldの存在を知らせる広告にもなっています。鮮やかなクラシックカーやスポーツカーが日常の風景を走れば、乗客だけでなく、道行く人の目にも留まります。乗車体験は映像コンテンツとしても発信され、博物館の外にも接点を広げました。
博物館のPRといえば、展示の魅力を伝えて来館を促す方法が一般的です。一方、Autoworldが選んだのは、展示品のほうから街へ出ていくという逆転の発想でした。
そして、自動車は本来「走る」ためにつくられたもの。その特性を生かして展示車をタクシーにすることで、単に珍しい車を見せるだけではなく、乗る、走る、歴史を聞くという体験へと広げています。
博物館のコレクションと日常的な移動手段であるタクシーを掛け合わせ、ブリュッセルの街そのものを展示空間へ。施設の魅力を説明するのではなく、実際に体験してもらうことで40周年への関心を生み出したPR事例です。
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