「これは何の鳴き声?」6,300校のチャイムを動物の声に変えたWWF

いつも聞き慣れた学校のチャイムが、オオカミや鳥の鳴き声に変わる——。そんな大胆な取り組みを実施したのが、自然保護団体WWF Franceです。

WWF(World Wide Fund for Nature)は、世界100カ国以上で活動する国際的な環境保護団体で、野生動物の保護や生物多様性の保全、気候変動対策などに取り組んでいます。

今回WWF Franceは、子どもたちが自然や動物に興味を持つきっかけを創出するため、5月の1週間限定で学校のチャイムを動物の鳴き声に変えるキャンペーン「Call of Nature」を実施しました。

対象となったのはフランス全土の4,000以上の都市、6,300校以上の学校。約65万人の子どもたちが、毎日の学校生活のなかで動物の声を耳にすることになりました。

WWFによると、子どもたちが屋外で遊ぶ時間は20年前と比べて半減しており、自然に触れる機会の減少が課題となっています。自然に触れる機会が減れば動物や環境への関心も薄れ、将来、自然を守ろうとする人も減っていくかもしれません。

そこでWWFが選んだのは、まずは子どもたちに興味を持ってもらうこと。「この動物は何だろう?」「どこに住んでいるのだろう?」と子どもたちの好奇心を動かすきっかけとして、毎日必ず耳にする学校のチャイムを活用したのです。

キャンペーンではチャイム音の変更だけでなく、教師向けの教材や学習コンテンツも提供しています。さらに、動物の鳴き声を集めた音源をストリーミングサービスで公開したほか、動物をモチーフにしたコレクティブルカードも制作しました。

未来の環境保護者を育てるために、まずは自然を好きになってもらうその第一歩として、学校のチャイムという日常の音を活用した点に、この施策の意義があります。

新しい授業時間を増やすのではなく、すでにある学校の習慣を自然との接点に変えた、WWF Franceらしい環境コミュニケーション事例です。

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