紫式部ゆかりの大津発ラッピング列車、組紐の御簾で平安の風情も

紫式部ゆかりの大津を広く発信するとともに、地域の盛り上げを図ることを目的として、2種類のラッピング列車が市内外で運行を開始しました。

大津市、大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会、西日本旅客鉄道株式会社の連携のもと、石山詣の様子をラッピングした列車「びわこおおつ 紫式部とれいん」の運行が2024年1月23日(火)より開始しました。運行区間はJR西日本、東海道本線・山陽本線の米原駅から上郡駅までとなります。運行期間は3年程度とロングタームの施策です。

平安時代に流行した「石山詣」。貴族や女性文学者は京の都から大津の石山寺を目指しました。紫式部もその一人で、『源氏物語』も石山寺参籠中に起筆したといわれています。ラッピング電車には、外装に「石山詣」の様子や、石山寺から満月を眺める紫式部の姿を描かれています。内装では、千年前から詠まれてきた大津の美しい景色や、紫式部にゆかりのある地の知られざる話などが随所で紹介されています。令和の「石山詣」を体感しながら、紫式部ゆかりの地である大津の魅力を楽しんでもらおうという思いが込められています。

京の都から石山寺まで向かう「石山詣」をイメージした車体ラッピングのほか、車両先頭には列車タイトルが記載されたヘッドマークも配置されています。中づり部分には、大津で続く組紐でつくられた御簾(みす)のカーテンもあります。

運行開始となった1月23日(火)には、JR京都駅0番ホームで出発式も開催。大津市市長や協議会会長らが登壇したほか、スマートイコちゃんや大津市観光キャラクターおおつ光ルくん、平安装束を着用したびわ湖大津観光大使も登場し、セレモニーを盛り上げました。列車は京都駅長と大津駅長の出発合図により発車し、平安時代にブームとなった「石山詣」の目的地である石山寺の最寄り駅・石山駅まで走りました。

一方では、京阪電気鉄道株式会社が大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会の協力のもと、番組PRを施したラッピング列車の運行を2月16日(金)より開始しました。運行区間は、京阪電車、石山坂本線の石山寺駅から坂本比叡山口駅までです。こちらは2025年1月末までの運行を予定しています。

大河ドラマ「光る君へ」の主人公まひろ・紫式部役の吉高由里子さんや番組タイトルロゴが描かれており、同ドラマの世界観を再現。車内にもラッピングのデザインが広がり、つり革はすべて紫色になっています。

運行開始日となった2月16日(金)には、石山寺駅ホームで出発式も開催されました。京阪電気鉄道株式会社平川良浩代表取締役社長や大津市長らによる挨拶のあと、参加者によるテープカットを実施。大津市観光キャラクターおおつ光ルくんも登場し、セレモニーを盛り上げました。セレモニー後、初めての乗客として石山幼稚園の園児19名が乗車し、関係者と一緒にびわ湖浜大津駅までの乗車会を楽しみました。

ドラマの影響もあり、注目を集めている紫式部にゆかりのラッピング列車が2種類登場しました。都心部では、転落防止のホームドアの設置が進み、ホーム上から車両全体を見渡すことができない駅も増えているため、列車のラッピングという広告媒体はいまや地方の鉄道の方が活況な様子も感じられます。

車内の装飾に大津で続く組紐でつくられた御簾のカーテンが用意されるなど、全体の統一感と雰囲気づくり、情報の発信まで細やかな気配りの感じられる雅なトレインジャックとなっています。

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