ATMコーナーの再活用に活路あり?しずおか焼津信用金庫が挑む、店舗減少時代の顧客接点づくり

デジタル化によって利便性の低下を抑えつつ、コスト削減を行おうとする動きが年々高まっています。これまでは店舗中心だった銀行・信用金庫においてもその流れは顕著で、実際に身近にあった店舗が閉鎖や統合されてしまったという経験をした人も多いはず。

2001年以降の預貯金取扱金融機関店舗数の推移を見てみると、銀行・信用金庫においては過去 20 年間で全体的には20%の減少。そして、その中でも信用金庫はいちばん減少率が高く、全国で33%も減少しています(※1)。

そんな中、しずおか焼津信⽤⾦庫ではリモートシステムを活用し、非対面にて各種相談にも対応可能な窓口の設置を推し進めるべく、藤枝ATMコーナーにて、非対面型の相談窓口として金融相談リモート窓口「たねココFIRST」を設置し、試行を開始しています。

 

このリモート窓口では、ベルフェイスが提供する電話面談システム「bellFace」と、日立チャネルソリューションズが提供する本人確認ソリューションを利用。今後、藤枝ATMコーナーでの利用状況など試行内容を検証しながら、取扱業務の拡張や他店舗を含めた本機器の増設について、順次検討していくそうです。

非対面型の新しい形態の窓口を設置することで、店舗減少とともに減っていた顧客との接点を回復させ、各種相談においても有人店舗と変わらない利便性を提供できることは、有人店舗運営減少によるコスト削減との両立も含めて、さまざまなメリットを生みそうです。また、対応サービスごとに店舗とATMを使い分けることを強いられてきたユーザーにとっても嬉しい設置となるでしょう。

まだ試行段階とのことですが、今後対応できるサービスの拡充をはじめ円滑な運用ができるようになり、他の金融機関なども含めて設置場所が増えることに期待したくなります。

※1参照元:都道府県別預貯金残高と業態別金融機関店舗数の変遷(財務総合政策研究所レポート)

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