バーガーキングがマクドナルドへ“バーガー戦争の中断”と“コラボ商品の開発”を提案。そこへデニーズも参戦か。

Case: ‘McWhopper’ with McDonald’s

毎年9月21日は国連が制定する「国際平和デー」であることをご存じでしょうか。今回は、来る「国際平和デー」に合わせて、バーガーキングがマクドナルドに提案した粋なアイディアをご紹介します。

世界中の人々に平和について思いを馳せ、特に戦地では一時的な停戦を呼びかける「国際平和デー」。バーガーキングは、その永遠のライバルであるマクドナルドに対し、『Chicago Tribune』及び『The New York Times』に以下のような全面広告を掲載しました。

国際平和デー当日は、バーガー戦争を一時中断し、バーガーキングの代名詞的バーガーである「Whopper」とマクドナルドの代表選手である「Big Mac」をジョイントさせた「McWhopper(マックワッパー)」を共に売り出し、その収益を慈善団体に寄付しようではないか。

と呼びかけています。

また、『両者が手と手を取り合って作る「McWhopper」は、必ずや大きな話題となり、国際平和デーの認知度を上げることに大きな効果をもたらす。』ことを期待していると訴えています。

バーガーキングは、この「McWhopper」を、9月21日の国際平和デー当日一日に限り、アトランタのポップアップストアで販売し、その売上を国際平和デーの認知度向上に努める慈善団体・Peace One Dayに寄付するとしており、この粋な提案は、すでに大きなバズを生み、世界各国から好意的な意見が数多く寄せられています。

一方、このバーガーキングの“停戦”提案を受けて、マクドナルドのCEO・Steve Easterbrook氏は同社のFacebookですぐさま以下のように回答しました。

 

Dear Burger King, Inspiration for a good cause… great idea. We love the intention but think our two brands could…

Posted by McDonald’s on 2015年8月26日

 

いいアイディアだが、我々が手を組めば、“もっと大きな何か”を成し遂げることができるのではないか。そもそも、我々が繰り広げているバーガー戦争なるものは、いわば友好的な競争であって、国際平和デーが主眼する深刻な痛みと悲劇を生む戦争とは大きくかけ離れている。

と返答したのです。

バーガーキングの提案を受け入れるか否かについて明言を避けたこのレスポンスに対し、SNSでは『マクドナルドにはがっかりした。今回はバーガーキングに軍配があがったな。』などマクドナルドのノリの悪さを指摘するものが多く寄せられ、否定的な意見がはびこっています。

そんな中、大手レストランチェーンのデニーズが、バーガーキング宛にTwitter、Facebook、Instagramで動画付きである提案を行いました。

 

Hey Burger King …or the Whoppaslam©? The Slopper©? The Slamopper©? wouldn’t that be whopperslamalicious?!

Posted by Denny’s on 2015年8月28日

Hey @burgerking …or the Whoppaslam©? The Slopper©? The Slamopper©? wouldn’t that be whopperslamalicious?!

dennysdinerさん(@dennysdiner)が投稿した動画 –

やぁバーガーキング。私たちとSlampper©か、Whammper©か、Whoppaslamus-rex©か、Slopper©かまた他の何かを一緒に作るってどうだい?
whopperslamalicious(≒想像を絶するほどのおいしさ)にならないはずはないじゃないか!?

※同チェーンの定番朝食メニュー「Grand slam©」と「Whopper」のコラボ商品開発を意味しています。

この“バズの波”に乗ろうと、フットワーク軽く「マクドナルドが拒否するんだったら、うちとコラボしないかい」と持ちかけたデニーズからの提案に対し、8月31日朝現在、バーガーキングからのレスポンスはありませんが、各SNSでファンからは好意的な反応が寄せられているようです。

「国際平和デー」という記念日をフックに、『The New York Times』などの主要紙に全面広告まで掲出してPRネタを構築した、バーガーキングによる業界2位だからこそ可能なプロモーションでした。今回はバーガーキングの思惑通り(筆者推測)、マクドナルドは完全な引き立て役になりましたが、同社CEOがFBでコメントしていた“もっと大きな何か”を今後打ち出して、すごいカウンターをとることを期待したいところです。

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