ヴァイキングもサイクリストもヘルメット着用を。デンマーク交通安全協議会の啓発動画

Danish Road Safety Council(デンマーク交通安全協議会)は、サイクリストたちへのヘルメット着用を呼びかけるため、歴史に深く関連しているヴァイキングの戦士が妻から諭されてヘルメットをかぶって戦場に出向くという動画を公開しました。

 

西暦893年、西ヨーロッパ沿海部を中心に侵略行為を行なっていたヴァイキングの多くは、デンマークをはじめとしたスカンジナビアに本拠を構えていたと言われています。そんなヴァイキングの勇敢な戦士Svendが、多くの仲間を集めイギリスへの侵攻を開始することを伝えるところから動画ははじまります。

大きな歓声とともに海へと足を進めようとする戦士たちですが、Svendの家からヘルメットを持ったひとりの少年が「父上! 待って! ヘルメットを忘れています」と叫びながら静止を求めます。一瞬気まずい静寂が流れ、仲間のひとりが「Svend、ヘルメットをかぶらないのか?」と問いかけます。

深いため息とともに「ヘルメットをかぶると頭皮がかゆくなるんだ。それにわたしは用心深いから大丈夫だ」と言い訳をするSvend。頑なに息子からヘルメットを受け取ろうとしません。

遠い山の上で待機していた仲間たちはなにか様子がおかしいことを察知し「どうしたんだSvend?」と問いかけますが「わたしはヘルメットをかぶりたくないのだ! 髪の編み込みだって台無しになる!」とイラつきをあらわにします。

いつまで経っても自身の安全のために防具を着けようとしないSvendに対して業を煮やしたSvendの妻は、半ば強引にヘルメットを渡して「略奪したり喚いたりするのは自由だけど、ヘルメットはかぶらないとダメ」と強い口調で伝えます。さすがに言い返せなかったSvendは、嫌がりながらもついにヘルメットをかぶることに同意します。

今度こそ侵攻を開始せんとの号令を発して旅立つSvendですが、村を出るときに門に頭をぶつけてしまい、さっそくヘルメットの恩恵を受けることができたようです。”HELMETS HAVE ALWAYS BEEN A BRIGHT IDEA(ヘルメットをかぶるということは常にいい選択です)”というキャッチコピーとともに動画は幕を下ろし、時代は変われどヘルメットは人の安全を守ってきたということが分かります。

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