インテルとACミラン、ライバル同士のサポーターの心を繋ぐ『フェアプレイ自販機』

Case: Fair Play Machines

イタリア・ミラノには「インテル」と「ACミラン」という、世界を代表するプロサッカーのビッグクラブが拠点を置いています。長年のライバルである両チームはサポーターも熱心で、普段は仲の良い友人や近所の人といえども、応援するチームが違えば試合中は敵同士になったりします。

そんな状況に目を付けたコカ・コーラは、それぞれのチームのサポーターの心をつなぐ、ある試みを実施しました。

2台の特注自動販売機を用意し、両チームのホームスタジアムであるサン・シーロスタジアムの北スタンド(インテル側)と南スタンド(ACミラン側)にそれぞれ設置したのです。

自動販売機にはボタンが一つだけついていますが、押してもコーラは出てきません。実は2台の自販機は無線通信でつながっていて、ボタンを押すとスタジアム反対側のライバルファンのもとにコーラがぽとりと落ちる仕掛けになっています。

さらにマシンの前面には内臓カメラとスクリーンがあり、コーラを受け取った人と会話ができます。

コーラをもらったミラノサポーターは「ありがとう!でも今日の試合は2-0でうちのチームが勝つよ!」と笑顔で応じ、今度は自分がボタンを押してプレゼント。

それに対しインテルサポーターは「いやいや、うちには最高の監督がいるんだぜ!」と負けずに言い返します。

チームを愛するあまり、険悪になりがちなサッカーファンの心をつなぐ、この楽しい試み。双方の自動販売機の前にはたくさんの人が集まり、1時間も経たないうちにコーラは全てなくなったそうです。

くしくも先日、イタリアで行われた試合中に、サポーターがピッチの黒人選手に向かってバナナを投げつける、という人種差別的な行為が問題となりましたが、コカ・コーラはこの施策を通じて『互いの健闘をたたえ合い、サポーターとしてのフェアプレイを順守する精神』を訴えかけています。

同社は昨年、類似のコンセプトに基づくキャンペーン「Small World Happiness Mashines(コカ・コーラ、対立する二国間の壁を越え“心をつなげる”Happinessマシーンを開発」を展開しています。

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コカ・コーラの秀逸な広告/プロモーション(まとめ)

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参考サイト

ADWEEK
http://www.adweek.com/adfreak/coke-plays-peacemaker-another-war-milan-soccer-rivalry-157607

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