若者が買える家はわずか1.9㎡ スウェーデンの住宅問題を実物大で伝えたPR施策
スウェーデンの大手住宅会社Riksbyggen(リクスビッゲン)が、若者を取り巻く住宅問題を実物大で可視化するPRキャンペーンを展開しました。
同社が作成した「Square Metre Index」は、平均的な25歳の収入や貯蓄、住宅ローンの条件、地域ごとの住宅価格などから、実際に購入できる住宅の広さを算出したものです。その結果、首都ストックホルムではわずか1.9㎡、ヨーテボリでは3.1㎡、ウメオでは4.5㎡となりました。
Riksbyggenはこの結果をグラフや数字だけで発表するのではなく、それぞれの広さを1対1のスケールで実際の小さな家として制作。
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ストックホルムの1.9㎡はシングルベッド1台分を少し上回る程度で、そこにキッチンやトイレなど生活に必要な機能まで詰め込まれています。横になっても足を伸ばせない様子を映した動画は、数字だけでは想像しにくい現実を身体感覚で伝えています。
キャンペーン名は「Visning av verkligheten」(現実の内覧)。特設サイトでは通常の不動産広告のような表現をあえて使い、到底快適とはいえない空間を住宅として紹介することで現在の住宅市場を皮肉っています。
この小さな家はスウェーデンの政治イベント「Almedalen Week」にも登場し、住宅政策をめぐる議論の場として活用されました。
住宅大臣をはじめとする政治家に若者が直面する現実を実際の空間で伝えるとともに、Riksbyggenは住宅取得を後押しするべく、「リスク分担」「スタートローン導入」「住宅の流動化」という3つの政策改革も政府に提言しています。
話題をつくるだけでなく、住宅問題を政治的な議論につなげるところまでを施策として設計した今回のキャンペーン。社会問題を誰もが一目で理解できる空間へと変換し、関心から政治への働きかけまでつなげたPR事例といえます。
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