AIアシスタントに“反論する力”を与えた、Luxのブランディング施策

ユニリーバが展開するヘアケアブランドLuxは、家庭における男尊女卑に基づくコメントをなくしたいと願いを込めて、スマートデバイスに搭載されたAIデバイスを活用した施策「SHUT UP SEXISM(性差別を黙らせよう)」を実施しました。

同企画は、大手NGO・Brookingsが調査した「AIアシスタントの92.4%が女性の声を使用している」事実から着想を得たもので、思うように意思疎通が図れない時に発せられる心無い言葉がそのまま女性へ向けた性差別に繋がってしまう可能性を示唆しています。

仕様上一切反論できないAIアシスタントに、心無い言葉に対してのみ言い返すことができるようプログラムすることで、たとえ機械相手であっても丁寧なコミュニケーションを取るよう呼びかけました。

施策の内容を説明した動画では、ゲーム中にAIアシスタントと意思疎通ができなかった人が「この使えない機械め!」や「黙れ、このバカ女!」といった差別的な発言をしている様子を紹介。通常であればこのような言葉に対すてAIアシスタントは「すみません、何を言っているのかがわかりません」などの定型文でしか返事できません。

そこでLuxは、こうした暴力的な言葉に対してAIアシスタントが言い返せるよう設計し、「この使えない機械め!」と怒鳴った男性に対して「わたしもあなたに対して当てはまるさまざまな形容詞が思い浮かびましたが、どうやら“優しい”はその1つではないようですね」と皮肉を込めた返事をしたり、「黙れ!」と叫んだ男性に対しては「あなたが先に静かにしてみてはいかがですか?」と返す様子が映されます。

AIアシスタントは今後も人々の日常生活に密着した存在となり、「配偶者との会話よりも多くなる」という予想もあります。そうした状況において、性差別的な言葉を減らすために一工夫こらした試みでした。

その他のPR事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=25
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/

ランキング

最近見た記事

最新記事

すべて見る