米国とカナダを1本のパスでつなぐ アメフト・Buffalo BillsのPR施策

米国とカナダの国境にまたがるナイアガラの滝。その立地を生かして、NFLのBuffalo Bills(バッファロー・ビルズ)が一風変わったファン向けイベントを実施しました。

2026年シーズンのホーム開幕戦に合わせて行われた「Cross-Border Completion」で、かつてBillsでともにプレーした2人の元選手が、米国側からカナダ側へアメフトのボールをつなぎました。

参加したのは、元クォーターバックのRyan Fitzpatrick(ライアン・フィッツパトリック)と元ワイドレシーバーのStevie Johnson(スティービー・ジョンソン)。2人はそれぞれBills仕様に装飾された観光船に乗り、Fitzpatrickは米国側、Johnsonはカナダ側へ。

ナイアガラの滝を舞台に、約50ヤード(約46メートル)のパスを成功させました。この企画が単なる話題づくりで終わっていないのは、Billsとカナダのファンとの関係にあります。

チームの本拠地は米国ニューヨーク州バッファローですが、カナダとの国境に近く、特に隣接するオンタリオ州にも多くのファンが存在しているとのこと。キャンペーン資料によると、Billsの本拠地Highmark Stadiumを訪れる観客の約20%をカナダ・オンタリオ州からの来場者が占めると推定されています。

米国だけでなくカナダにも多くのファンがいるBillsだからこそ、その特徴を生かし、両国の国境をイベントの舞台に選びました。

イベントの様子はSNS向けの映像として公開されたほか、ホーム開幕戦の放送でも紹介。Amazon Primeが独自編集版を制作し、FitzpatrickとJohnsonが「Thursday Night Football」の試合前番組で企画について語りました。

スポーツチームがファンとのつながりを表現する方法は、試合やスタジアム内のイベントだけではありません。

Billsは、米国とカナダにまたがるファン層そのものを企画の出発点にし、普段は両国を隔てる「国境」を、ファンをつなぐ舞台へと転換しました。

国境を越える1本のパスというシンプルなアクションで、チームとカナダのファンとの関係を目に見える形にした今回の施策。土地の特徴とファンの存在を掛け合わせることで、Billsならではの物語を生み出したPR事例です。

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