『スポーツ・イラストレイテッド－水着特集号』を使った、スニッカーズのメディア選定が圧巻の広告
Case: Cover Girl
アメリカでお菓子ブランドのスニッカーズが実施したユニークな雑誌広告をご紹介します。
日本でも「おなかがすいたらスニッカーズ」のキャッチコピーで知られている同ブランドですが、現在は“You’re not you when you’re hungry.”（お腹がすいている時、君は君じゃない）というタグラインでグローバルにコミュニケーションを展開しています。
今回は、アメリカで最も一般的なスポーツ週刊誌である「スポーツ・イラストレイテッド」で、毎年恒例となっている2月特別号「Swimsuit Edition（水着特集）」のカバーを活用した企画です。
毎年誰が表紙モデルになるかでも話題になりますが、2015年の表紙に登場するのは注目の人気モデル、Hannah Davis（ハナ・デイビス）。美しい肢体で堂々と表紙を飾ります。
このカバーの“何がスニッカーズの広告に関係しているか”というと、仕掛けは裏表紙（表4）にあります。
雑誌を裏返したそこには、牙をむき出しにして恐ろしい表情をするメデューサの姿が現れるのです。
表紙の‘Sports Illustrated’という雑誌名は、裏表紙では‘Super Irritated’（すっごくいらいらしている）に改名されていたり、‘Hannah Davis’と書かれていた箇所は、‘Hunger made me’に変わっていたりと、細部にわたってユーモラスな変更がなされています。
「スニッカーズを寄越せーーー！」なんていうストレートなメッセージも書かれていますね。
長時間にわたるカバー写真の撮影で、モデルのハナ・デイビスが「おなかを空かせて、ハナがハナじゃなくなってしまった…」そんなニュアンスを表現しています。
体型維持のため常に空腹状態の（イメージのある）スーパーモデルをヨシとする、「モデル業界」をかるく揶揄したクリエイティブだと捉える人もいるかもしれません。
全米が注目する恒例の「Swimsuit Edition」のカバーとカバーガールを起用した、最高にインパクトのある仕掛けでした。
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