国営放送をFU〇〇! 伏せ字であえてミスリードを誘うカナダの施策
2022年よりカナダ保守党の党首を務めるカナダの政治家ピエール・ポワリエーヴル氏は、これまで幾度となく同国の公共放送にかける予算の削減を訴えてきました。一部の国民はこれに賛成する意思を見せる中、大多数のカナダ国民はどうやら反対しているようです。
日本で例えるならばNHKの予算が削減されることを意味し、税金の削減には繋がる一方で政治経済だけでなく自然災害や緊急時の安全情報に関する報道も脅かしてしまう可能性があるからです。こうした状況で、ポワリエーヴル氏の訴えに反対する意思を強く打ち出した啓蒙動画が現地のメディア団体から公開されました。
カナダの地上波やラジオの発展を促進する業界団体のFriends of Canadian Mediaが公開した動画「FU** The CBC(CBCを〇〇しろ!)」で描かれるのは、一見するとカナダ放送協会(CBC)に対して抗議しているかのように見える現地の人々が口々に「もっとみんなCBCを〇〇するべきだ!」と叫ぶ様子。
わざわざ伏せ文字をしていることもありまるで全員が汚い言葉を叫んでいるのかと思いきや、実はFU**に入る文字はND、すなわち「FUND The CBC(CBCを金銭的に支援しろ)」と言っていたことが動画の後半になって判明します。印象的な言葉遊びで視聴者の思考をミスリードすることであえて自分たちのメッセージを際立たせた事例でした。
公益に直結する国営放送の健全な発展を止めてしまうと、確かにコスト削減をはじめとした目に見えやすいメリットはあるものの有事の際に国民に与えるネガティブな影響は計り知れません。特定の企業だけでなく業界全体の存続を守るために業界団体が立ち上がった力強い事例でした。
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