バーレルとコスタリカの伝統工芸品を結びつけたKFCのキャンペーン

ケンタッキー・フライドチキン(以下、KFC)は、新型コロナウイルス感染症の影響で失われつつあるコスタリカの伝統工芸品を存続させるべく、職人の手によって作られたフライドチキンのバーレルを店頭で限定公開し、購入希望者にはオークションで販売するというキャンペーンを実施しました。

200年ほど前にコスタリカの領地として併合されてしまったグアナカステ州には、5,000年もの間失われずに代々継承されてきた伝統的な工芸品が存在します。いままでは観光客のお土産や地元の人々の家を彩る存在として愛されてきた品々の多くが、新型コロナウイルス感染症の影響で販売数が激減してしまい、結果として存続の危機に面しています。

そこで、現地のKFCは複数本のフライドチキンを販売する際に使用するバーレルパッケージをグアナカステ州の職人たちに手作りで45個製作してもらい、コスタリカ国内の45店舗にて限定で公開。ヤモリや蝶、ナマケモノなどの動物の模様をあしらったバーレルは多くの来店客の注目を集め、その後購入希望者に向けてオークションで販売されました。

 

キャンペーン実施後に公開された動画では、グアナカステに住む職人たちが観光業の衰退によって困ってしまっている様子や、彼らがKFC用の限定バーレルを焼き上げる場面を紹介。

話題作りだけでなく、新型コロナウイルス感染症によって収入源が激減してしまった伝統の継承者たちに救いの手を差し伸べ、地域に根ざした文化を守ろうと試みた事例となりました。

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