1つ買うと1つ無料? 注意書きで乳がん検診の重要性を説いたKFCの偽キャンペーン

コスタリカのKentucky Fried Chicken(以下、KFC)は、乳がん検査啓発のため、1つ買うと1つ無料になるという架空のプロモーション広告のポスターを作ると同時に注意書きで「このプロモーションは無効です、乳がんも定期的にチェックしましょう」と記して定期的な検査の重要性を訴えるキャンペーンを実施しました。

 

中南米の国の中で2番目に高い乳がん死亡率をもつコスタリカ。実に72%もの女性が乳がん検診を受けたことがないというデータもあります。そんな中で、KFCは「1つ買うと1つ無料。店内の全商品に適用されます」とプロモーションのポスターを店頭のいたるところに掲出。お得さに惹かれた来店客から、多くの注文が入ったようです。

ところが、いざ商品を受け取ろうとすると本来あるべきもうひとつの商品が見当たりません。「1つ頼むと1つ無料のプロモーションをお願いしたんだけど……」や「せっかく2人で分けようと思ったのに!」など、思っていたとおりのものがこないことに怒りをあらわにする人たちが。

実は、ポスターの下部には「このプロモーションは無効です。このポスターの注意書きと同じように、乳がんも定期的にチェックするようにしましょう」と書かれており、1つ買うと1つ無料のプロモーションキャンペーンなんて最初から存在しなかったことが知らされます。

普段しっかりと読まずに飛ばしがちな注意書きを乳がん検診の例えとして使うことで、ちゃんと検査を受けることの重要性を訴求。後日店頭のようすをまとめた動画をSNSに公開したところ、「この施策大好き! わたしたちは乳がん検診も注意書きも飛ばしがちだから、まさに的をいたアイデアだと思う」など、多くの賞賛の声が集まりました。

「乳がん検診の重要性をうまく説いてる!」

また、SNSを中心に多くの人の目に触れ、乳がんの危険性と検診を受ける重要性を訴えたことで、多くのメディアが取り上げた施策となりました。

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