一本の木に執着し、深い愛情を注ぐ女性の切ない物語

世界には今なお5才の誕生日を迎えられず亡くなってしまう子供たちが大勢います。今回は、幼い子供たちの命を奪ってしまう感染症対策として、“正しい手洗い”の普及活動をしている石鹸ブランドの心打たれる動画をご紹介します。

一本の木を大切にする一人の女性

動画の主人公はUtariというインドネシア人女性。何やら彼女の家の前に立っている“木”に異常な愛情があるらしく、暑い日には真っ先に水やりをし、牛が近づこうものなら必至で阻止し、大事に大切にその“木”に寄り添っている姿が映し出されています。

彼女は食事も家族とは離れて“木”と一緒にとり、水を分け与えたりもしています。

“木”は亡くなった息子のシンボルだった

ある晩、遅くまで“木”の側で過ごしている彼女に、夫が掛けた言葉で、この“木”がただの木ではなく、亡き息子が生まれた時に記念にマーキングした特別な木であることが明かされます。

インドネシアでは、子供が生まれた時に特定の木にマーキングする風習があります。彼女は翌日の亡き息子の誕生日のために、木の下に手作りのプレゼントをたくさん並べていたのでした。

5才の誕生日を“木”でなく、命ある我が子と祝えるよう石鹸ブランドが取り組んでいるものとは

今回、この動画を制作した石鹸ブランドのLifebuoyを販売するユニリーバによると、毎年約170万人の子供たちが下痢や肺炎といった感染症で命を落としているといいます。いずれの感染症も“石鹸で手を洗う”というシンプルな行為で大きな予防的効果を上げることがわかっています。

そこで同ブランドは、過去4年間で実に1億8300万人に“石鹸を使った正しい手洗い”を伝授したといいます。昨年はインドのThesgora村で“正しい手洗い”を伝授し、肺炎でなくなるケースが36%から5%にまで減少することに成功しました。今年は、インドネシアのBitobe村で活動しています。

“正しい手洗い”で命を救うことを掲げて活動する石鹸ブランドの心に響く動画でした。

(参考サイト:YouTube)

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