教師の魅力をゲーム感覚で発信――聖ヶ丘中高のユニーク広報

多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校(東京都多摩市)は、教員を学校の魅力そのものと捉え、「先生トレーディングカード」を制作しました。専任教員40名をプロのイラストレーターが描き下ろし、教師自身が考えた名前やフレーバーテキストを盛り込んだカードとして配布します。

「世界のひげTO BE(トビー)」(校長)、「ターザンマツザキ」(体育)など、遊び心あふれるキャラクター性がカード化され、生徒や保護者に“先生の人となり”を身近に感じさせる仕組みです。

教員自らの発想を盛り込んだカード制作

「たまひじ先生トレーディングカード」の特徴は、教師がカードの名前やフレーバーテキストを考えたところ。プロのイラストレーターによる描き下ろしに加え、その人ならではのユーモアや個性がそのまま反映されることで、単なる似顔絵以上の“キャラクター”として成立させました。

生徒や保護者にとって、授業以外での先生の一面を知るきっかけとなり、学校全体の雰囲気をより身近に感じられることでしょう。

背景にある柔軟な教育姿勢

聖ヶ丘中高は、少人数制教育を掲げ、「本物から本質に迫る教育」や「主体性と協働性を育む」ことを実践しているそうです。「どんな立派なカリキュラムより、大事なのは結局『先生』だ」を合言葉に、毎月ディスカッション型の教員研修会を開催。教育の質を継続的に高める姿勢が、このカード企画の土台となりました。

生徒・保護者との距離を縮めるカード

従来の学校紹介では、教育理念やカリキュラムが中心に語られることが多く、先生の個性までは十分に伝わりませんでした。しかし「先生トレーディングカード」は、教員をあえて主役に据えることで、先生との会話のきっかけや親近感を創出。カードを通じた笑いや発見を機に、学校と生徒・保護者との関係性を深める役割を果たすことが期待します。

今回の施策は、教員という人的資産をカード化し、ユーモアを交えて表現することで、教育理念を体感的に伝える施策。生徒募集や学校の知名度向上といった広報効果はもちろん、在校生・保護者の誇りや愛着を育む側面が期待できます。教育機関が持つ真剣さに遊び心を重ねることで、ブランドとしての独自性を際立たせた事例でした。

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