人気映画“エブエブ”を大胆に活用!シンガポール大手の春節CM
シンガポールの大手通信会社Singtelは、スマートフォン向けの通信プランやインターネット回線に留まることなく、AIアシスタントの提供もしています。2025年の春節を迎えるにあたり同社のブランディング動画で紹介されたのはこのAI機能とスマートホームがシンガポール中の主婦にもたらす革命的な変化でした。
“アジア人の母親”が主役となるCMだからか、2022年に公開された大ヒット映画「Everything Everywhere All at Once(以下エブエブ)」のオマージュと見られる要素が随所に散りばめられています。
春節の準備に追われている母親が慌てる中、何の気も使うことなくあれもこれも要求してくる家族の煩わしさを描くところから動画は始まります。ついにキャパシティの限界が来てしまった母親は「わたしにはすべてのことをすべて同時に行うことなんてできないよ!(I can’t be everything everywhere all at once)」と叫び出してしまいます。そんな母親をSingtelが救う様子が淡々と紹介されていくのですが、この際の演出やカメラアングルがまさにエブエブを彷彿とさせる内容になっています。
最終的に完璧な春節のごちそうを準備することに成功した女性が笑顔を浮かべて動画は幕を下ろします。核家族が社会通念となっているシンガポールにおいて、春節はめでたい行事であると同時に多くの母親にとってとてつもなく大変な時期でもあると言えます。そんな彼女たちの心の叫びをしっかりとクリエイティブに落とし込んだ、インサイト要素が強めの事例でした。
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