やっぱり絵になる! 昭和レトロテイストを使った誘客事例10選

Z世代はじめ多くの年齢層にとって魅力的に感じられるということで、平成ギャルや大正ロマン、江戸情緒など、さまざまなレトロブームが定着しつつあります。とくにレトロブームの先駆けともいえる「昭和レトロ」は、誘客施策の定番として、幅広い業種で取り入れられています。

今回は、そんなやっぱり絵になる! 昭和レトロテイストを使った誘客事例10選をまとめてみました。

1.神戸ポートタワーホテルの新スポットは昭和レトロなスナック&バー

神戸ポートタワーホテルが、宿泊者との特別な交流を促進するため、昭和レトロな雰囲気漂う新たなスポット「スナック&バーさかべ」をオープンしました。「スナック&バーさかべ」では、普段ホテルの接客を担当するホテルスタッフがマスターとして立ち、地域密着の観光情報提供や宿泊者と一緒にカラオケを楽しむことで、宿泊者とより深いコミュニケーションの場を提供しています。

店内はノスタルジックな雰囲気漂う昭和レトロなデザイン。1階のオープンフロアと2階の貸切個室カラオケルームが用意されています。この「スナック&バーさかべ」では、チャージ料金が500円と手頃な価格であるほか、ドリンク1杯からのスタートが可能です。追加のドリンク・フードも全て500円となっていて、レトロなインテリアや懐かしい曲が流れる中、時の流れを忘れ、心温まるひとときを楽しむことができます。

「スナック&バーさかべ」は子ども連れのファミリー利用もできます。小学生以下のお子様がいる場合は2階貸切個室カラオケルームを案内。そして、醍醐味は何といっても、スタッフとのコミュニケーション。普段スナックやバーに行きにくい女性同士や女性のお1人様も、ホテルスタッフが楽しく出迎えてくれるので、利用しやすいのが特徴です。さらに、神戸の魅力や観光情報、イベント情報なども積極的に発信していくとしています。

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2.リブランディング特別企画で「タイムスリップ仁丹タクシー」が登場

森下仁丹が明治38年に発売した口中清涼剤「仁丹」。リブランディング特別企画として、2024年3月11日(月)から3月24日(日)の期間中、「#タイムスリップ仁丹タクシー」が東京都内23区、武蔵野、三鷹地区を走行しました。

今回の施策では、101台のタクシーが走行したほか、後方のサイドガラスやサイネージに広告を掲示する「Canvas車両」100台に加え、1台限定の「フルラッピング車両」が走りました。

フルラッピング車両には、昭和時代のタクシーの定番である「トヨタ クラウン」を採用。「銀粒仁丹」のパッケージカラーである「緑」と「金」でデザインし、両側面に「ジンタン、ありやん?」とインパクト抜群の関西弁キャッチフレーズを記しています。走行する101台のいずれかに乗車すると、運転手から「銀粒仁丹」を手渡しするサンプリング施策も実施しており、昭和時代の大阪でよく見られた光景を令和の東京でリアルに体験できます。

ノスタルジーを感じさせる昭和レトロが若者に人気のいま、森下仁丹が実施するリブランディング施策。昭和にタイムスリップした気分を味わうべく、タクシーへ乗ってみたくなる人も多いのではないでしょうか。「仁丹」に馴染みのない世代へ向けて、歴史ある商品の魅力をもう一度アピールする強い意志が伝わってくる事例となりました。

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3.“絶滅危惧化粧品” 昭和生まれのレトロなデザインを、あえての自虐広告でアピール

株式会社ウテナの、自然派スキンケア「ウテナ モイスチャー」が2023年に発売40周年を迎えました。長く愛用されている反面、新たに知ってもらう機会が少ないという課題から、2024年2月15日(木)から3月13日(水)までの期間、交通広告をJR山手線、中央線、総武線、京浜東北線、埼京線の16駅と東急渋谷駅に掲載。

「ウテナ モイスチャー」は、1983年の発売以来、ロングセラーの自然派スキンケアブランドです。やさしい使いごこちと、発売当初から変わらぬ特徴的な香り、シンプルなデザインとガラスの容器で、今も多くの方が愛用しています。2023年に実施したブランド40周年の企画では、商品への想いがこもったハガキが400通以上届き、「親子3世代で愛用しています」「ウテナ モイスチャーしか使えない」といった愛用者の熱い思いが寄せられたといいます。

しかしながら、愛用者の年齢層はブランドスタート時から愛用されている60~70代の方が半数以上。その方々の家族からのおすすめが中心となってしまうため、とくに若い世代には認知されにくくなっている現状課題があります。じつは洗練されたパッケージで、プチプラとは思えない保湿力を誇る同商品。最近のレトロブームにより、「レトロかわいい」「逆に新鮮」という声も増えているといいます。

そこで、「ウテナ モイスチャー=“絶滅危惧化粧品”」と表現して、ユーザーの力で絶滅から救ってほしいと呼びかける広告を作成しました。また、広告公開にあわせて、ウテナ モイスチャーを投稿で広めるX(旧Twitter)キャンペーンも開催。昭和レトロなパッケージをあえて自虐することで、認知拡大を図っていますが、商品の品質への自信があってこその施策となっています。

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4.80年代の日本のハンバーガーシーンをポップカルチャーに転換、レトロをスタイリッシュに。

株式会社アダストリアが展開するスタイルエディトリアルブランド「niko and …(ニコアンド)」は、80年代の昔懐かしい日本のハンバーガーにフォーカスした企画「BURGER in the 80‘s~あの日のハンバーガー~」を2024年2月9日(金)より「niko and …」一部店舗にて実施しました。

今回の企画では80年代の日本のハンバーガーにフォーカスし、昔懐かしいレトロな雰囲気を「niko and …」らしくユニークな視点で編集。日本初のハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー」とのコラボレーションブランド「nikoDOM(ニコドム)」は、一部店舗でオリジナル商品を発売したほか、レストラン併設店舗の「niko and … KITCHEN」では限定メニューのハンバーガープレートが提供されました。

また、カフェ併設店舗「niko and … COFFEE」では、ドムドムハンバーガーの伝説メニューとして多くのファンを魅了してきた“お好み焼きバーガー“を「niko and …」の人気メニューである“タマゴサラダ”で挟んだ“お好み焼きニコパン”を期間限定で発売。

さらに、昭和レトロな80年代ムードをより一層高めるため、ハンバーガー自動販売機のキャラクターをデザインに落とし込んだオリジナルグッズも展開しました。一部店舗の演出では、ハンバーガーにまつわるトリビアを掲載するなど、どこか懐かしさを感じられる空間となりました。

公式Instagramではプレゼントキャンペーンの実施したほか、旗艦店「niko and … TOKYO」では同日19時から、誰でも参加可能なDJイベントを開催し、イベントを大いに盛り上げました。

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5.創業50周年のファミリーレストラン「デニーズ」とのコラボアイテムを予約販売

株式会社アダストリアが展開するスタイルエディトリアルブランド「niko and …」は、株式会社セブン&アイ・フードシステムズが運営するファミリーレストラン「Denny’s」とコラボレーション。

コラボ雑貨やアパレルの一部商品を、2024年2月16日(金)より niko and …公式WEBストア .stにて先行予約販売、発売は、niko and …一部店舗で2024年3月15日(金)から実施されました。

デニーズは1974年4月に神奈川県横浜市のイトーヨーカドー上大岡店内に1号店をオープン。本場のアメリカンダイナーが味わえるとあって、瞬く間に時代を代表するレストランに。そんなデニーズも2024年4月に創業50周年を迎えました。niko and …は、常にユニークなメニュー展開を続けてきたデニーズの創業50周年を記念して、“大人にはどこか懐かしい、若者には新しい“をコンセプトにコラボレーションを企画。

今回のコラボレーションでは、デニーズ1号店で実際に使用されていたメニューブックをファッションアイテムに落とし込み、イラスト風の加工からはレトロな風合いが感じられつつも、niko and …らしい配色となっていることがポイントです。雑貨アイテムでは、「がま口ポーチ」や「ぷくぷくシール」などの懐かしさを感じるアイテムや、人気メニューのプリンやパフェをモチーフにした「スマホリング」に「キーホルダー」など、デニーズの思い出のメニューを感じられるアイテムをラインアップしました。

アパレルアイテムは、デニーズのグランドメニュー《とろ~り卵とチーズのオムライス》と《アメリカンクラブハウスサンド》のグラフィックを使用してヴィンテージ風に加工した「半袖Tシャツ」と、トレンドのショート丈で半袖と長袖の着こなしが楽しめる2way仕様の「デニムシャツ」の2型が展開されました。

niko and … COFFEEとniko and … KITCHENではコラボレーションスムージーを展開。デニーズの人気デザートメニューからインスパイアした「キャラメルハニーパンケーキスムージー」と「DEVIL’Sブラウニースムージー」の2種が提供されました。

今回の発売に合わせて、niko and …公式X(旧Twitter)では、コラボレーションアイテムとデニーズ食事券2,000円分がセットになったプレゼントキャンペーンも実施。さらに、ノスタルジックな雰囲気になれるInstagram用のARフィルターが登場。友達との写真や、何気ない風景など、いつもの日常を“エモく”してくれるフィルターを楽しめるというもので、さまざまな形で昭和レトロを味わえる施策となりました。

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6.サンシャインシティ 噴水広場で癒しの足湯&落語・三味線鑑賞

東京池袋にあるサンシャインシティで、足湯にほっこり癒されながら、隠れた秘湯が多い豊島区内や東京都の銭湯について知ることができるイベント「さんしゃいんの湯2024」 が、2024年2月16日(金)から18日(日)までの期間 、サンシャインシティ噴水広場で開催されました。

このイベントは、東京都浴場組合と豊島区浴場組合、バスクリン銭湯部などの協力により実現したもの。身体的なリフレッシュだけでなく、息抜きの場所=心の癒やしとしての「銭湯」感満載の会場で、数種類の足湯を楽しめる企画です。 5回目を迎える今回は、実際の銭湯で使われていた昭和レトロな展示の中、SDGsの観点から話題のこんぶ湯など約5種の足湯が用意されました。

また、銭湯の雰囲気にも合う日本の伝統的な和楽器「津軽三味線」のステージを開催すされたほか、昨年も好評だったイベント「銭湯寄席」も実施。さらにサンシャインシティのある豊島区内や都内の銭湯情報なども知ることができ、銭湯グッズなどが当たる抽選会にも参加できるという仕組みなど、仕掛けもたっぷり。「さんしゃいんの湯」は、足湯に浸かって温まりながら日本の銭湯文化や地域の銭湯情報に触れられる絶好の機会となりました。

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7.アナログレコードの音楽を聴きながらお酒と会話を楽しめる、一夜限りのイベント開催

ニューオータニイン札幌のバー「オークルーム」にて2024年6月29日(土)に一夜限りのレコードイベント「夜のレコード喫茶Oak Room」を開催しました。これはシックなレンガ造りの昭和レトロ感を満喫できる店内で、アナログレコードから流れる音楽を聴きながらお酒と会話を楽しもうというもの。

イベントでは、アートノヴァ株式会社の河井崇友代表がDJを務め、35年ほど前より集め始めた1,000枚ほどのレコードよりセレクト。ピアノカウンターを中心にした隠れ家的なバーという空間で、お酒と音楽を満喫するイベントになりました。

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8.日本に現存する最古の「ローラーコースター」運休期間を逆手に取った特別イベント

日本最古の遊園地「浅草花やしき」は、ローラーコースターが運休となる2024年6月1日(土)から2024年7月8日(月)までの期間で特別イベント「お茶の間フォト2024」を開催しました。

今回のイベントは、1953年に誕生した日本に現存する最古のローラーコースターが定期点検により運休となる期間で開催され、通常は入れないローラーコースターコース内の「お茶の間」で記念撮影を楽しめるというもの。ローラーコースター運行時は、民家に突っ込み「お茶の間」をすり抜ける演出が特徴となっていますが、その「お茶の間」にいるおじさんとの記念撮影が可能に。

ローラーコースターの運休期間を逆手に取って開催された「お茶の間フォト2024」。通常は入れない「お茶の間」を解放することで、運休期間でしか体験できない楽しみ方を提供するイベントは、花やしきファンの再来場につながる施策といえそうです。また、園内での施策に加えてSNS連動施策も実施することで、SNSでの拡散による来園者の流入も期待できるイベントとなりました。

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9.レトロ銭湯とレトロアイスの温冷コラボ!?「お風呂上がりにメロンボール」

井村屋株式会社は、「お風呂上がりにメロンボール」と題して2024年5月28日(火)から6月27日(木)までの期間中、X(旧Twitter)にて抽選でメロンボールオリジナル入浴グッズが当たるXフォロー&リポストキャンペーンを実施。また、6月5日(水)から6月18日(火)には、メロンボールと東京都台東区にある「寿湯」がコラボした銭湯の展開も行ないました。

昔懐かしいレトロさが人気の「メロンボール」と、昔ながらの老舗銭湯である「寿湯(東京都台東区)」がコラボしたイベント「レトロ銭湯でメロンボールを食べよう!」を2週間限定で展開。イベント期間中、寿湯ではメロンボールオリジナルの外装装飾のほか、オリジナル洗面器が用意されました。浴室内にはオリジナル背景絵が掲出され、メロンボールでいっぱいの銭湯を楽しめる、メロンボールづくしのイベントとなりました。

さらに、イベント期間中に寿湯に来場すると、毎日先着150名へメロンボール1個とオリジナルシール1枚をプレゼント。オリジナル銭湯で温まった体をひんやり冷やすとともに、レトロかわいいメロンボールを楽しめる絶好の機会となりました。

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10.“昭和レトロ”な一枚を残すコツとは?フィルムカメラ撮影にスタッフが挑戦

スマホで簡単に写真が撮れる令和の時代に、昭和レトロなフィルムカメラが人気を博しています。西武所沢S.C.はおでかけの機会が増える季節を前に、ぜひフィルムカメラで思い出を写真に残してほしいと、同店の販促担当(フィルムカメラ初心者)が、ビックカメラのカメラ相談員(フォトマスター)からレクチャーを受け、実際に写真を撮影してみるという企画が実施されました。

使用するフィルムによって色合いや雰囲気がガラリと変わるのも、フィルムカメラの醍醐味。どんな仕上がりにするか、撮影したい被写体によっていろいろ試してみるのも楽しそうです。撮影場所となった西武所沢S.C.内の店舗やメニューは、どれも昭和レトロな雰囲気に仕上がる被写体ばかり。ちょっと異色な企画ですが、百貨店からのライフスタイル提案というとてもユニークな施策になりました。

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昭和レトロテイストを使った誘客事例10選

どこか懐かしさを感じさせてくれる昭和レトロな空間やテイストながら、令和のトレンドにもしっかり寄り添った施策の数々が集まりました。

まさに温故知新というべき、古き良きものに新しい視点を加えて、体験価値や商品価値を最大化するという手法。これから先もさまざまな形でアプローチする事例が登場する定番の誘客手法として注目していきたいものです。

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