少女への性暴力が増え続ける南米で公開された、啓蒙CM

15歳未満の少女に対する性暴力を要因とした妊娠・出産が増加している中南米において、被害者の少女たちが妊娠・出産をしなければ本来謳歌できていたはずの青春を取り戻せるよう願いを込めた啓蒙動画が公開されました。

「Ninas no Madres（彼女たちは少女であって、母ではない）」というストレートなタイトルで、性犯罪の残酷さを描くとともに、性被害に遭ってしまった人には人工中絶という選択肢が与えられるべきであるというメッセージを訴求しています。

庭先でかけっこや縄跳びで遊ぶ少女たちを見つめるのは、この動画の主人公。楽しそうに笑いながら走ったり、縄跳びを回しながら遊んでいたりする様子を見ていると、まるで自分がその中心にいるかのように自然と足が縄跳びのリズムに合わせて動いてしまう主人公ですが、その表情はどこか儚げで、さびしさを帯びているように見えます。

主人公が窓の外を見続けていると、突然奥の部屋から赤子の泣き声が聞こえてき、その声でふと我に返ったかのような表情を浮かべて赤子のもとへと駆け寄る主人公。その後、外で遊ぶ少女たちと一緒に撮った写真が映り、元々は歳の近い友だちであったことが分かります。

動画の終盤、「ラテンアメリカは、15歳未満の少女に対する性暴力が年々増え続けている世界で唯一の地域です。彼女たちに人工中絶という選択肢が認められなかった場合、一生補えることのできない“青春”という貴重な期間を彼女たちから奪うことになってしまいます。これは本人だけではなく、社会全体にとっての大きな損失です。彼女たちは少女であり、決して母親ではありません」とナレーションが流れ動画は終わります。

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