ユニークな地域活性化PR施策10選。リアルイベントからNFTまで多様な事例まとめ

近年は、ますます積極的に地方公共団体がプロモーションを行うようになりました。その施策例は無数にありますが、ここ1年あまりの期間にPR EDGEで掲載された事例を10事例に絞ってピックアップ。

他の地域でも施策の応用やアイデアの源になりそうな、ユニークな地域活性化PR施策10事例をまとめてお届けします。

1. JR青梅線全体を「沿線まるごとホテル」に! 地域活性化を目指す施設の魅力とは

株式会社さとゆめと、JR東日本の共同出資会社「沿線まるごと株式会社」は、沿線全体をホテルに見立てる地域活性化プロジェクト「沿線まるごとホテル」の中核となる施設 「Satologue」のレストランおよびサウナを2024年5月16日(木)にオープンしました。

JR青梅線にて、沿線自治体(青梅市、奥多摩町、小菅村、丹波山村)や地域住民・事業者を巻き込んで、沿線に点在する空き家をホテル客室に改修し、沿線全体を一つのホテルに見立てる沿線活性化の取り組み。

JR青梅線 鳩ノ巣駅・古里駅の間に位置するSatologueは、地域の歴史・文化・自然や人々の営みといった「里の物語」を、空間やサービスを通じて提供し、この地域がお客様にとって「ふるさと」のような存在になって欲しいという想いを込めて開業するものです。

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2.出逢い×観光=地域活性化!マッチング率50%を誇るIBJと日本旅行のコラボツアー

結婚相談所IBJは旅行会社の日本旅行と協業し、2泊3日の「ひめじ出逢えるワーケーションツアー」を2024年2月23日(金・祝)から25日(日)に実施しました。定員の4倍以上の申し込みが殺到し、マッチング率は50%という結果を残しています。

同ツアーは「出逢い×観光」をテーマに、移住定住を目的とした婚活支援として開催されました。姫路市を出会いの場にすることで、楽しく思い出のある地として印象付け、ここで出会った参加者が今後も繰り返し訪れるきっかけを創出することが狙いです。

ツアー内では「姫路市立美術館」「姫路セントラルパーク」「灘菊酒蔵」といった市内の人気観光スポットへの訪問や、ご当地グルメを味わう機会を設けることで、地域活性化に繋げました。申し込みの倍率からもイベントの需要が伺え、今後も多くの人々を地域へ送り込むきっかけとなりそうです。

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3.日本一「志」が多い志布志市志布志町志布志にある志布志市役所の「志プロモーション」

鹿児島県志布志市は、日本一「志」の多いまち「志布志市(しぶしし)」のシティプロモーションの一環として、市民の「志」にフォーカスしたプロモーションを実施しています。

これまでも「志」の字が多いことで話題に上がる志布志市ですが、今回はまちの名前だけではなく、市民がもつそれぞれの「志」にも注目してほしいとの想いからスタートしたシティプロモーションとなっています。

まずは、志布志市の志あふれる市民3名を、東京メトロコンコースビジョン16駅22エリア、計452面にて2024年3月25日(月)から31日(日)までの1週間掲出。さらに、志布志市民の「志」特設ページを開設しました。こちらの特設ページでは、志布志市民それぞれが持つ「志」が語られています。

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4.地元の魅力を縦読み漫画でプロモーションする「JIMOTOON」が始動

読売広告社は、若年層の観光誘致に向け、縦スクロールコミックで地元の魅力を発信する「JIMOTOON(ジモトゥーン)」の提供を開始しました。第1弾として、埼玉県秩父市を舞台に制作した『明日、秩父で逢えたら。』を2024年2月13日(火)より公開しています。

同社は観光誘致について、行政や企業から一方通行に情報を発信するのではなく、地域住民が愛着や誇りを感じている地域の文化や伝統(シビックプライド)を理解し、取り組みを進めることが重要だと考えています。

今回、秩父市、日本女子大学、西武鉄道との産・官・学の連携により、縦スクロールコミックで地域の魅力を発信するプログラム「JIMOTOON」の実施に至りました。

第1弾『明日、秩父で逢えたら。』は、日本女子大学の学生が自ら秩父市へ足を運び、魅力あるスポットを発掘。脚本家の中村 允俊氏監修のもと、学生が作成したシナリオをもとに、イラストレーター・漫画家のくじょう氏によってコミック化を実現しました。若い世代の感性を活かした物語で、これまでにない新たな秩父市の魅力が詰め込まれています。

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5.貸切電車で球磨焼酎を堪能!スマートバス停を活用した官民連携「焼酎飲ん電キャンペーン」

熊本市電に設置された「スマート電停(スマートバス停)」と名物である「球磨焼酎」を活用して地域活性化を目指す「焼酎飲ん電キャンペーン」が2024年2月に実施されました。

熊本市電を運行している熊本市交通局では、2020年度の熊本駅前へのスマート電停2基の導入を皮切りに、2021年度には熊本城・市役所前に4基、2022年度には20基を設置。今回の企画では、スマート電停を提供するYEデジタルとスマート電停の広告枠を販売するマチディアも連携。電停からの豊富な情報発信を通じた、熊本のまちの活性化をすすめています。

企画の目玉として、2月16日(金)と2月22日(木)には、貸切電車「焼酎飲ん電」を運行。走る電車内で球磨焼酎が飲み放題となり、通勤時とはひと味ちがう景色を眺めながら、各種の球磨焼酎を堪能できるという施策も。1組15〜25名で2組限定でしたが、電車内で焼酎飲み放題という特別な体験ができる機会創出となりました。

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6.インバウンド観光を盛り上げるカギとなるか?「Japan Travel NFT」が始動

株式会社Waveは、インバウンド訪日客向けに、日本の観光を盛り上げる新プロジェクト「Japan Travel NFT」を始動。その第1弾地域として、山口県の山口市と萩市を舞台に、「明治維新について学ぶ旅」をコンセプトとした観光コンテンツをお得に体験できる特典が付帯した、NFTアートの販売を開始しました。

主に日本の地域活性や観光客誘致を目的として、その地域の特徴をモチーフとしたNFTアートを制作。購入されたNFTには、その地域で使えるお得な特典(ユーティリティ)が付帯していて、その観光地に行くと利用できるようになっています。

第1弾では、山口県の山口市と萩市を舞台に「明治維新について学ぶ旅」をコンセプトとしたJapan Travel NFT 〜Yamaguchi Collection〜の販売を開始。訪日外国人をはじめ、日本人や国内在住の方も購入できる仕様となっています。

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7.今年は無重力体験も!?「日本一の星空」でブランディングを高める阿智村の最新施策とは

日本一の星空「長野県阿智村」の阿智昼神観光局は、星空プロダクト社ならびにスポーツ専門店「スポーツオーソリティ」を運営するメガスポーツ社と共同で、スペシャルコンテンツをスタート。阿智村で開催中の天空の楽園ナイトツアー(主催:ジェイ・マウンテンズ・セントラル)において、日本発のアウトドアブランド「TARAS BOULBA」のDXフリーリクライニングチェアを設置し、まるで無重力のような浮遊感を感じながら星空を眺める「ZERO GRAVITY STARGAZING」を開催しました。

日本一の星空の村で開催される「天空の楽園ナイトツアー」ですが、今年から星空をテーマとした光の演出で出迎えるEntrance Zone(エントランスゾーン)、ガイドによる星空解説や、森を歩きながら新たな発見をするExperience Zone(体験ゾーン)、静かに星空を眺めるSilent Zone(静寂ゾーン)が整備されました。場内を歩きながらさまざまな星空の楽しみ方が選べるようになっています。

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8.人気TikTokクリエイター受賞で、地域PRもショート動画の時代へ

ショートフィルムを通じた神戸の魅力発信のため、人気のTikTokクリエイター「ばりやわとんこつ」が、神戸の魅力を伝えるオリジナル動画を制作し、公開しました。

2023年1月に実施された、TikTok主催の縦型短編映画・ドラマクリエイターを応援する「#ショートフィルム」第3期において、TikTokクリエイター「ばりやわとんこつ」が神戸賞を受賞した際に副賞が授与されました。副賞は神戸フィルムオフィスの撮影サポートのもと、神戸市内で神戸の魅力を伝えるショートフィルムを制作する権利であったため、その流れで今回の動画制作を実施することに。

そこには、若年層やまだ神戸を訪れたことのない層をターゲットに神戸の魅力を発信し、インバウンドなども含めて神戸経済の活性化につなげたいという背景があります。そこで、撮影には神戸市内のロケ地紹介や撮影に関連した各種手続きをワンストップでサポートする神戸フィルムオフィス(一般財団法人 神戸観光局)がサポート。六甲山、有馬温泉、神戸高校等を舞台として、オリジナル動画が制作され、ついに公開となったものです。

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9.新設されたバス停に無料で交通広告を掲載! 個人商店の認知度アップに貢献した地域活性化施策

世界で4番目に人口の多いブラジルのサンパウロにあり、30万人が暮らすカパン・レドンド地区は住民の73%が公共交通機関を主たる交通手段として用いています。見方を変えると、公共交通機関が自宅の近くにない人は事実上陸の孤島に住んでいることになり、特に移動が困難な高齢者にとってとても生活しづらい地区としても有名でした。

そんな課題を根本から解決するために、ブラジル最大級の独立系銀行Santanderは100カ所以上ものバス停を新設し、地域住民の生活水準を大きく向上させました。

雨除けと高齢者にも優しい座り心地のベンチが設置された最新型のバス停は、周辺住民の移動手段の選択肢を広げるだけでなく、実は近隣の小規模事業者のビジネスを加速させることにも貢献しています。バス停の横に併設された広告看板を無料で提供することで、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の煽りを受けた400もの個人商店の認知向上を図ったのです。

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10.地域活性化を目指して。佐賀県とテレビ東京の人気ドラマ「絶メシロード」がコラボ!

佐賀県が情報発信プロジェクト「サガプライズ!」の一環として、テレビ東京の人気ドラマ「絶メシロード」とのコラボレーション企画を実施。

「絶メシロード」とは、絶滅してしまいそうな絶品メシ=“絶メシ”を求めて、1人の男が週末に一泊二日の車中泊の旅に出て、独特な雰囲気を放つお店や少し癖の強い店主など、その場所へ実際に行った者だけが感じることのできる雰囲気や絶景、そして最高の”絶メシ”を楽しむ作品です。

今回は、“未だ見ぬ絶メシ”が眠る九州・佐賀県と地域創生を目的とした企画によりコラボレーションが実現。ドラマ「絶メシロード 出張編」を2023年3月2日(前編)、3月9日(後編)の2週連続で放送しました。

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ユニークな地域活性化PR施策10事例まとめ

地方自治体のプロモーションが増えるなかで、より認知拡大、話題作りへと繋げるための試行錯誤やアイデアの詰まった事例集となりました。

地域を知っているからこその良さと、外から見た際の魅力となるところ、そんな点と点を結んで線にしていく。今後もますます増えていくであろう、地方自治体におけるプロモーション施策のヒントとなれれば嬉しい限りです。

その他の事例集についてはこちら
https://predge.jp/search/post?othres=6806
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