ペグマンならぬ、“ペグウーマン”で啓発!女性保護団体によるGoogleストリートビューの斬新な活用法
Case: Her street view
ベルギーではある調査によると、98%もの女性がこれまでにストリート・ハラスメント(道端で声をかけるなどの嫌がらせ)を受けたことがあるという結果が出ています。
女性を守る活動を行っているNGO団体「Touche pas à ma pote」が、この深刻な状況を人々に知ってもらうべく、3月8日の国際女性デーにユニークなデジタルキャンペーンを実施しました。
同団体はGoogleストリートビューを使って、女性が直面しているストリート・ハラスメントをバーチャル体験できる『Her Street View(彼女が見る路上風景)』を1日限定で公開しました。
『Her Street View』を体験するにはまず、ペグマンならぬ、“ペグウーマン”をグーグルマップ上にドラッグします。
一見普通のストリートビューのように見えますが、道を進むと道端から色々な声が飛んできます。
例えば…「見ろよ、あの身体の曲線…」「いくら払えばいい?」など、その内容は聞く(見る)に耐えないものばかり。
女性を取り巻く現状をリアリティを持って感じてもらうために、これらの言葉は全て実際に女性が経験したものが使われています。
本キャンペーンをリアルの場でも周知させるため、これらの言葉をポスターにして街中に掲示。
さらにFacebookページにもポスター画像を投稿しました。
このゲリラ的な戦略が功を奏し、テレビを含む、様々なメディアが紹介。その結果、多くの人々がSNSでストリート・ハラスメントについて議論を交わし始めました。
キャンペーン実施から3日間で、『Her Street View』は62万インプレッションを獲得。同団体の認知率も37%アップしました。Googleストリートビューを活用して、女性を取り巻く社会問題を啓発したベルギーNGOの斬新なデジタルキャンペーンでした。
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