麻疹(はしか)ワクチンの予防接種を呼びかける、“水泡柄が現れる”案内状

Case: ImmunizeBC | “Viral” Measles Mailer

日本では感染症法に基づく5類感染症に指定されている麻疹(はしか)。麻疹ワクチンの接種が感染予防策として効果的であるとされていますが、カナダのブリティッシュコロンビア州では、ワクチンがあるにも関わらず、ワクチンを接種することを忘れてしまうため、その感染例が急増しているといいます。

そこで、関係当局が実施した、麻疹ワクチンの接種を啓発するユニークなアイディアをご紹介します。

感染力が非常に高い伝染病の一つである麻疹。しかし、麻疹ワクチンが開発されており、予防接種で多くの感染を防ぐことができるにも関わらず、ブリティッシュコロンビア州では、「6人目の麻疹感染者が確認された」とか、「麻疹感染により1人死亡した」など麻疹感染に係るニュースが近年報じられています。

その原因は、“ワクチン接種を忘れてしまう”から。

そこで、ワクチン接種を訴求するために、ワクチン接種を管轄するBC Centre for Disease Controlは、紫外線に反応する特殊なUVインクを使って、ワクチン接種の案内状を作成し、予防接種対象児のいる約5万人の両親に送付しました。

当局が作成した案内状がこちら。封筒から出した直後は白いカードに『予防接種を受けていない子供たちは、全ての人を感染の危機に晒します。』とのメッセージが印刷されているだけですが…

封筒から取り出し、しばらくカードが紫外線にあたると、白い余白に次から次へと赤い水泡が現れます。これにより、受け手に麻疹に感染してしまったかのような疑似体験をさせるとともに、感染への恐怖をあおり、感染予防のためのワクチン接種を強く訴求するというものでした。

予防接種をついつい忘れてしまいがちな親の背中をグッと押してくれる、力強いアイディアDMでした。

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