「ネットいじめは、銃殺処刑と変わりません」 カンヌ2部門でゴールドを獲ったユニセフの広告

Case: Cyber Bullying

スマホやSNS、メッセージアプリの普及などが原因で近年増加している「ネットいじめ」。今回は、そんなサイバー空間でのいじめの防止を啓発するために作られたユニセフ チリの広告をご紹介します。

2015年カンヌライオンズでプレス部門とアウトドア部門でゴールドを受賞した作品です。全3種類。

・デブ編

・オタク編

・弱虫(運動音痴)編

いずれも数名のティーンエイジャーが、ある一人の同級生に向けてスマートフォンのカメラを向けているという描写。その光景があたかも、死刑囚を公開処刑する銃殺隊に見えてきます。

コピーは…

ワンショット(1撮影)で十分。

ネットいじめは、学校で子供たちが鬱病や自殺を引き起こす主たる原因の一つです。あなたがスマートフォンを持っているのなら、賢く使いましょう。誰の自尊心も殺してはいけません。

いずれのクリエイティブにも、ネットいじめの加害者と被害者だけでなく、そばに“傍観者”を配した描写にリアリティを感じ、薄ら寒さを覚えます。

カラー写真の無かった時代(=銃殺による処刑が行われていた時代)を彷彿とさせる白黒写真によるビジュアルが、メッセージに大いなる説得力を込め、本人には無自覚の些細な行為で他人を死に追いやり得るという「ネットいじめの罪深さ」を浮き彫りにするのに一役買っているように思います。

(via The Inspiration Room)

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