完璧さよりも欠点を隠さない信頼を選ぶ 米・ユニリーバの斬新なブランディング広告
パーソナルケアブランドのDoveが展開した最新キャンペーン「r/eal reviews(リアルな声)」が注目を集めています。今回の主役は新作ヘアマスク。プロモーションとして制作されたCMや屋外広告では、実際のユーザーによる“本音のレビュー”がそのまま使用されています。


レビューが集められたのは、アメリカ発のオンライン掲示板型コミュニティサイトReddit(レディット)。Redditは匿名で意見交換ができる場として知られ、広告色の少ない率直なコメントが多いことで信頼を集めています。Doveはそこで寄せられたレビューを「一切編集しない」と宣言しました。
実際の広告では、「香りが最高」「髪が生き返った」といった称賛の声だけでなく、「洗い流した後の床が滑りやすくなる」「パッケージは好きではない」といったネガティブな意見もそのまま登場します。それらのコメントはポップなキャラクター表現とともに、ニューヨークのOOHやオンライン動画として展開されました。企業が自らの弱点にも触れる構成は、従来の“良い点だけを強調する広告”とは一線を画しています。

この施策のおもしろさは、「正直さ」に広告費を投じている点にあります。通常、ブランドはリスク回避のためメッセージを厳密に管理します。しかし、Doveはあえてコントロールを手放しました。
その背景には、同ブランドが長年掲げてきた「Real Beauty」の思想があります。親会社であるユニリーバのもと、Doveは誇張しないリアルなコミュニケーションを積み重ねてきました。今回の取り組みは、その姿勢をヘアケア領域でも体現したものといえるでしょう。
広告不信が広がるなか、特にZ世代は企業発信よりもUGC(ユーザー生成コンテンツ)を信頼する傾向があります。「編集しない」という宣言自体が強いメッセージとなり、透明性がブランド価値へと転換されているのです。
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