ものを大切に使い続ける喜びを……DO REPAIRS「愛着を着る。」仕掛け展開
2025年10月24日(金)から26日(日)に渋谷・原宿エリアでブランド合同リペアイベント「DO REPAIRS(ドゥ・リペアーズ)」が開催されました。
DO REPAIRSはブランドの垣根を越えて職人やスタッフが集まり、修理やメンテナンスを通じて、ものを大切に使い続ける喜びを体験してもらうことで、衣類やバッグを「直して使う」文化を広げるイベントです。

2022年10月に前身となるリペアイベントが「ザ・ノース・フェイス」「パタゴニア」「フライターグ」によって開催されました。その際に多くの来場者やブランドからの反響を受け、2023年5月にイベント名を「DO REPAIRS」として、第1回目の共同リペアイベントとして開催。第2回からはボランティアスタッフの募集も開始し、現在は、高校生や大学生などの学生や社会人まで幅広い世代のボランティアスタッフとともにイベントを運営しています。
4回目となる今年は、27のブランドや団体が参加。渋谷・原宿というファッションの街から、サステナブルなライフスタイルと循環型ファッションの楽しみ方を発信しました。
博報堂Gravityは、今回クリエイティブおよびコミュニケーションパートナーとして協力。ファッション・ラグジュアリー・ライフスタイル領域を強みとする広告会社として、DO REPAIRSのコンセプト・活動に共鳴したことが背景にありました。誰もが持つ「ものを大切にした」記憶を掘り起こし、共感を呼び起こすための言葉を軸にすることで、サステナブルと無縁だと考えている人にも届くようにしたい、そんな思いから生まれたのが「愛着を着る。」というステートメントです。

ステートメントの文字1つひとつには、DO REPAIRSのロゴを構成する5色を布のように見立て、さまざまな形を纏わせています。そのため、同じ文字は1つとして存在しません。このステートメント自体がロゴとして機能し、使い続けるほどに味わいが増していく——まさに「愛着を着る」というコンセプトを体現したデザインとなっています。

さらに、イベント会場を巡る参加者に手渡されたのは、布製の地図「愛着MAP」。使い終えたら返却してもらい、ネオクロマト加工®という特別な加工で印字を消すことで、また来年のイベントMAPとして修復することが可能です。持ち運びやすいように取手をつけてバッグのようにすることで、参加者が渋谷と原宿の街を巡り、その姿を見た誰かの興味を引き、会話が生まれる、写真に撮るなど、愛着の輪が広がるようなコミュニケーション設計にもなっています。
そして、イベントエリアに隣接する東京メトロ 明治神宮前駅で掲出されたOOHには、生地として使われることのなかった廃棄繊維を使用。広告としての役割を終えた後は、「愛着MAP」と同じ加工を施すことで印字を消し、再び使える状態に戻して再利用される予定です。
メンテナンスしながら、ものを大切に使い続ける輪を広げるDO REPAIRS。「愛着」というキーワードを軸に、イベントで展開するものも翌年以降も使い続けられるものへと刷新されました。大量生産・大量消費、大量廃棄により、製造にかかる資源やエネルギー使用の増加、ライフサイクルの短命化などから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されているファッション産業。サステナブルな構造に変革することが求められているなか、生産者と生活者の双方が意識をすり合わせて課題解決に向かおうというPR事例となっています。
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