もしかして「しまね不足」?Uターンに繋げる「しまねサプリプロジェクト」とは

島根県は、県内へのUターン応援企画として「しまねサプリプロジェクト」を実施します。島根県内に住む若者から、県外に住む島根県出身の友人や同僚に「しまねサプリBOX」を送ることで、島根県のことや地元の友人のことを考えるきっかけを作り、Uターンの促進に繋げる狙いです。

「しまねサプリBOX」では、メッセージとともに、「ナンメの白玉だんごの粉&青豆粉」や「おおち山くじらイノシシ肉缶詰」など、島根県ゆかりの特産品を贈ることができます。Uターン促進が目的ですが、直接的なメッセージを伝えるのではなく、特産品から地元を思い出す機会を作るという手法を取ることで、贈る側も贈られる側もより気軽に参加することができそうです。プレゼントをきっかけに、最近連絡を取っていなかった友人同士のコミュニケーション再開も期待できます。

島根県出身者が、地元とのつながりが薄れてしまうことを「しまね不足」を表現し、「しまね不足」を解消できる心と体の栄養源を「しまねサプリ」としたネーミングも秀逸。同封されるメッセージカードには『「おいしいきな粉はメーンメ♪」が歌えちゃう○○へ』と地域限定CMを元にしたコピーや、『都会の荒波より日本海を感じたい○○へ』と懐かしい風景を想起させるようなコピーがデザインされており、地元ネタがクスッと笑えるクリエイティブに落とし込まれている点も、話題化に繋がりそうです。

さらに、「しまねサプリBOX」を受け取った島根県出身者には、今後大阪や東京で開催されるUターンイベントを案内する予定で、最終的なUターン促進につなげる設計にも余念がありません。

出身県へのUターンの理由として、「勤務先の都合」や「実家の近くに住むため」といった理由がある一方、「愛着のある地域だから」「都会ぐらしに疲れたから」「友人・知人がいたため」といった、地元への愛着や友人同士の繋がりも重要なきっかけになっています(※1)。県内外の出身者の繋がりを回復させることで、地元を思い出す機会を作り出す本施策は、就業促進だけに頼らない、新たな地域活性化の先駆けになりそうです。

※1出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「UIJターンの促進・支援と地方の活性化ー若年期の地域異動に関する調査結果ー」

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