水を飲むだけで運動に参加できる。米環境保護NGOが展開した「メッセージドリンク」
Case: #THE100KINITIATIVE
環境保護NGO・Oceanaが飲料メーカー・FOUNDと共同で行った啓蒙キャンペーンをご紹介。
海洋生物の命を脅かすもととなる「海洋(漂流)プラスチック」の削減を訴えるため、FOUND社のスパークリングウォーターにクジラのイラストとシリアルナンバーを刻印し、プラスチックを使用しない包装で販売したのです。
現在、世界中では毎分約14トンもの使用済みプラスチックが海洋に投棄され、大きな問題となっています。プラスチックは自然には分解されず、海の生物がエサと間違えて体に取り入れることで命を落としているのです。
この事実をふまえ、まずは飲料に使われるプラスチック(ペットボトル)を減らそう、というメッセージをこめ、ガラス瓶によって作られている(=プラスチックを使用していない)スパークリングウォーター・FOUNDの特別パッケージが販売されました。
紙製のパッケージに入れられた小瓶すべてにシリアルナンバーが刻印されており、製品を購入することで海洋プラスチック削減運動への参加を表明できる仕組みになっています。
多くのセレブリティやインフルエンサーたちがこのスパークリングウォーターを手に持ち、「#THE100KINITIATIVE」のハッシュタグでソーシャルメディアにつぶやいやことで、多くの人々に運動の内容が広まることとなりました。最終的に、ニューヨーク市では使い捨てのペットボトル製品の製造・使用を禁ずる条例が施行されることとなったのです。
ひとりひとりは小さくとも、運動に対する連帯を「商品を持つ」ことで表明できる── 購入活動そのものが生活者の意思表示となる「エシカル消費」を象徴的に示したキャンペーンでした。
(via Ads of the World)
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