「自然を殺さないで。」 “遺体袋”で訴えかけたポイ捨て防止キャンペーン
Case: Stop Killing Nature
ロシア西部の都市・ウリヤノフスクは、レーニンの生地として知られる都市。ヴォルガ川に面しており、夏には地元の人や観光客が訪れる人気の街ですが、ひとつ大きな問題を抱えています。
それは川遊びに来た人によるゴミのポイ捨て。ニュースポータルサイトを運営するULPRESSAは、年々酷くなる川辺のゴミ問題についてこれまでに幾度も取り上げ、人々にモラルを持つよう呼びかけてきたものの、残念ながら事態の改善には至りませんでした。
そこで同社はこれまでとは違った、ユニークなアプローチで啓発活動をすることに。
まずはスタッフが早朝から川沿いを清掃。集めた大量のゴミを大きな黒いバッグにどんどん入れていきますが、実はこの袋、なんと遺体を収納するためのもの。
ゴミでいっぱいになった遺体袋は人々の目につく場所に置き、その周りを立ち入り禁止テープで囲って封鎖。まるで殺人事件現場のように見せることで、『ポイ捨てをしたあなたは、自然を殺しているのだ』と訴えかけているのです。
この取り組みはSNSを中心に拡散し、350万件のメディアインプレッションを獲得。テレビニュースでも報道されるなど大きな注目を集めることに成功しました。
『自然を傷つければ、その先に待っているのは人間の死。』本施策にそこまで伝える意図があったかは定かではありませんが、遺体袋という少しショッキングなアイテムを使い、パワフルなメッセージを発信した啓発キャンペーンでした。
Stop Killing Nature from Creative Gang on Vimeo.
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