「戻ってきて」から「おかえり」へ カワイ・レナード復帰で再始動する街のラブコール
NBAのToronto Raptors(トロント・ラプターズ)を応援する独立系ファンメディア「Raptors Republic」は、2019年に実施した「Ka’Wine & Dine(カワイン&ダイン)」を2026年に復活させました。
きっかけとなったのは、スター選手Kawhi Leonard(カワイ・レナード)のトロントへの帰還です。
Leonardは2018-19シーズンにRaptorsへ加入し、チームを史上初のNBA優勝へ導いた立役者です。しかし契約は1シーズンのみ。そこで2019年、Leonardにトロントへ残ってもらおうと、Raptors Republicと広告会社Rethinkが立ち上げたのが「Ka’Wine & Dine」でした。
キャンペーン名は、「食事やお酒でもてなす」という意味を持つ英語の「wine and dine」とKawhiの名前を掛けたものです。参加する飲食店は、「Kawhi Eats Free Here(カワイはここで無料で食べられます)」と書かれたステッカーを店頭に掲示し、Kawhiに生涯無料の食事を提供すると表明しました。
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さらに当時掲げられたのが、「Wine’m, Dine’m, Let’s re-sign’m.」というコピー。「食事やお酒でもてなして、再契約してもらおう」という意味で、「wine」「dine」「re-sign」と韻を踏んだ言葉遊びになっています。
キャンペーンは数百の飲食店へ広がり、街を巻き込んだLeonardへのラブコールへと発展しました。しかし、その願いは叶わず、Leonardは2019年にLos Angeles Clippersへ移籍します。
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それから7年。2026年にLeonardがRaptorsへ復帰すると、「Ka’Wine & Dine」も帰ってきました。今回のステッカーには、2019年のデザインを囲むように「IT WORKED(うまくいった)」と「HE BACK(彼が帰ってきた)」の文字が追加されています。
7年前には叶わなかった「トロントに残ってほしい」という願いを、Leonardの帰還によって「時間はかかったけれど、結局うまくいった」という物語に変えたのです。
制作側も「It may have taken seven years, but it worked(7年かかったかもしれない。でも、うまくいった)」とコメント。新たに参加したい店舗もステッカーを掲示でき、再び街を巻き込んでLeonardの帰還を祝う仕組みになっています。参加する店舗にとっても、Raptorsを応援していることをファンにアピールする機会になりそうです。
当時のキャンペーンを知るファンにとっては、ステッカーそのものが2019年の優勝やLeonardを引き留めようとした街の盛り上がりを思い出すきっかけにもなります。
PRは実施した瞬間だけで終わるとは限りません。人々の記憶に残ったアイデアは、その後の出来事によって再び意味を持つこともあります。7年前には叶わなかった願いを、スター選手の帰還によって「成功したキャンペーン」へと書き換えた、ファン発のPR事例です。
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