都心部オフィスビル屋上での芋ほり体験で「芋緑化」をPRする官民連携イベント

都心のオフィスビル屋上でサツマイモを収穫するーーそんな体験を通じて、子どもたちの環境意識を育むイベントが開催されました。

東急不動産株式会社とダイキン工業株式会社は東京都環境局と連携し、2025年11月8日(土)に「エアコン分解&都心で芋ほり体験」を実施。企業による環境施策を体験型コンテンツとして発信することで、東急不動産がオフィスビルに導入・展開しているESG施策をめぐる認知を高めます。

2部構成で行われたイベントの前半は、ダイキンのショールームでエアコンの仕組みを学びながら分解作業を体験。後半は、日本橋丸善東急ビルの屋上に移動して、東急不動産が展開する芋緑化の現場を見学し、サツマイモを収穫しました。参加者からは「都心で土に触れられる貴重な体験」「顔より大きい芋にびっくりした」といった声が寄せられたそうです。

日本橋のオフィスビル屋上で「おいも掘り」するという意外性に注目を集めることで、環境意識を高めようというこの試み。その芋緑化は、室外機周辺にサツマイモの苗を吊るし、葉の蒸散作用と日陰効果で周囲の温度を下げることで空調効率を高める技術です。

東急不動産は2021年から導入し、現在6施設で展開しているそうです。ヒートアイランド現象の緩和や電力消費の削減といった社会的意義を持ちながら、まだ一般的な認知度は高くありません。企業の環境施策を「楽しい体験」に変換したこの事例。家庭用エアコンの分解体験や清掃を学ぶことも含めて、省エネやヒートアイランド対策を子どもたちに伝えます。

また、芋緑化の家庭版ともいえる「グリーンカーテン」を節電や暑さ対策、環境教育の一環として多くの小学校が授業などに取り入れていることから、子どもたちにとっては身近な社会課題解決イメージしやすいことは間違いありません。同時に企業の従業員や地域、子どもを巻き込む交流機会を創出したコミュニケーション効果も高まることでしょう。

こうした複合的な価値は、単なるCSR活動にとどまらず、企業ブランドの強化やステークホルダーとの信頼構築に寄与します。環境課題への“本気度”を示しながら、楽しさを伴う体験を提供することは、企業にとって持続的なブランド戦略となり得ます。

東急不動産とダイキンは、芋緑化の設置施設を拡大し、環境啓発イベントを継続する方針です。ESGや脱炭素の取り組みが企業価値に直結する時代、社会貢献度の高い施策を体験型PRとして展開する動きは、今後さらに広がっていくかもしれません。

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