今はすべての車に必要不可欠 ボルボが生んだ“あるモノ”とは?

競争が激しい自由経済において、企業の特許や独自のノウハウを他社に知られることは文字通り命取りになる危険性があります。競合ブランドとの差別化を図れなくなると純粋な価格競争が始まり、イノベーションが起きにくい社会になってしまうリスクすらあるでしょう。

しかし、ユーザーの安全に関する情報であれば自社だけに留めておくのではなく、あえて競合にシェアすることで業界全体が進化するケースもあります。そんなレアなケースにフォーカスし、自社の懐の深さを自らの広告で表現したボルボのOOHがカナダで公開されました。

今となってはほとんどの自動車で採用されている3点式のシートベルトを商業的に発明したのは、ボルボなのです。自動車を利用する全ての人の命に関わる技術として、独占すれば業界全体の需要を独り占めできたところを1959年にボルボはその技術を手放しました。

自社の利益よりも業界の発展を優先したという姿勢を65年以上経った今「他のブランドが全部ボルボに見えるようにしました」というフレーズと共にOOHとして公開。ただの美談として終わらせるのではなくあえて自画自賛をすることで独特のユーモアを演出しました。

過去の功績を大々的に知ってほしいという願いが込められた各種OOHは、競合メーカーのディーラー付近に掲出されることで、その独自性を際立たせると同時に純粋な知識として3点式シートベルトの起源を多くの人に伝えました。

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