Netflixが訴えられた!? 全国民を巻き込んだ超リアルなプロモーション
2025年3月に配信がスタートしたNetflixのオリジナルドラマ「Medusa」。架空のコロンビア人家族にフォーカスした愛憎と因縁渦巻くサスペンススリラーですが、公開前にとある大規模なキャンペーンを通じてコロンビア中の注目を集めました。その大掛かりで意外なアプローチをご紹介します。
まずNetflixが注目したのは、作中に登場するCharという名前の一族と、全く同じ名前の豪族が存在すること。実在するChar一族の顧問弁護士でもあり、コロンビア国内で絶大な知名度を誇るタレント弁護士のAbelardo De La Espriella氏を起用し、社会全体を巻き込む施策を敢行したのです。
次の大統領選挙にも出馬することを表明しているAbelardo氏が「Netflixの新作ドラマMedusaは、私が担当しているChar一族の名誉を毀損した。ゆえに公開の撤回と宣伝活動の停止を要請する」となんとNetflix側を訴えたのです。
最終的に裁判は執り行われ、なんとNetflix側が敗訴するという結果に。判決を受けたNetflixは、公開こそ取りやめなかったものの広告クリエイティブに自主規制を施し、OOHなどは一部の名前を隠すなどの処理を行ったのです……が、これももちろん想定内の出来事。Netflixの思惑としては、Abelardo氏を起用して本物の裁判を巻き起こし、自らが敗訴することで国中の注目を浴びようと画策していたのです。
実際にSNSだけでなくマスメディアまでもがこの裁判を取り上げることとなり、4億超えのインプレッションを獲得。多くの人がMedusaについて議論し、大量のUGCも作られるという事態に発展。作品内に登場する主人公たちと実在する権力者の名前が一致しているというシンプルな着眼点から、とてつもなく大きな話題を生み出すことに成功した事例でした。
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