これ何のCMか分かる?ミスリードが面白い“あの企業”の企画
皆さんは“特定の業界らしいCM”の要素が何かを考えたことはありますか? 例えばアルコール飲料であれば仲間内で楽しくお酒を飲んでいる様子だったり、銀行や不動産であればスーツを着た清潔感のあるタレントがカメラ目線で語りかけてきたり……視聴者側に受け取ってほしい印象を言語化しておくことでメッセージをより際立たせることができます。この“特定の業界らしさ”を逆手に取ったCMがとあるブランドから公開されました。
公開された3本の動画は、まるでハイブランドのようなクラシックで華やかなトンマナが目を引くもの、クールでスタイリッシュなカメラワークが新進気鋭のアパレルブランドを彷彿とさせるもの、そして無骨で実直なナレーションとキャストが歴史あるウイスキーブランドのような雰囲気を演出しているもの……それぞれが異なる業界の“それっぽさ”を醸し出しています。
ところが、実はこれすべてイケアのCMなのです。画面の中央に映し出されている登場人物や彼らが見つめていた物自体は何も関係なく、ちゃっかりと登場していた家具やグラスが動画の主役だったことが明かされるのです。
イケアらしさをあえてすべて排除し、他商材のCMだと勘違いさせる……このアプローチそのもの自体がイケアらしいとも言えるのではないでしょうか。CMを見る際の視聴者の先入観に着目したメタ構造が印象的な事例でした。
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