失われつつある言語の保存に動いたピザ・ハットの施策

エクアドルやコロンビアを中心に、50万人ほどの話者がいると言われているキチュワ語。現代社会において公用語として採用されているスペイン語の普及に合わせて年々失われつつあるキチュワ語に対して、ついに国連がこのまま話者が減り続ければいずれは失われてしまうという警鐘を鳴らしました。そんな状況を受け、世界的な人気を誇るピザ・デリバリーチェーンのピザ・ハットの現地法人は毎年2月21日に行われる国際母語デーのタイミングに合わせ、キチュワ語の素晴らしさを再認識させる大規模キャンペーンを行いました。

キャンペーンは、期間限定ですべてのピザ・ハット店舗に掲出されるメニューや販促用のチラシ、ポスターから、SNSアカウントの投稿文言やWebサイトまで、さまざまな顧客との接点をすべてキチュワ語で表現するというもの。店頭で注文する際にキチュワ語を使えば割引が適用されるなど、ユーザーにとっても実利のある構造にしたのです。

SNSではキチュワ語のチュートリアル動画を公開するなど、一過性のものとして流行らせるのではなくエクアドルとコロンビアに住むすべての人に自らのルーツを思い出してほしいというコンテンツを用意することで、85万ものインプレッションと18万ドル相当のメディア露出を獲得。消えゆく言語にフォーカスした施策を通じてより一層現地の人々に愛されたいと願ったソーシャルグッドな事例でした。

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