100年に1度の干ばつで倒産の危機に瀕したフラワーショップ、サボテンで売り上げをV字回復
Case: NetFlorist Busts Drought
2018年、南アフリカのケープタウンは100年に1度といわれる干ばつにみまわれました。深刻な水不足によって市民が1日に使用できる水の量は50リットルに制限され(アメリカ人の平均使用量は300L-380L)、飲料水が供給されなくなる恐れもあったそうです。
国家災害非常事態が宣言されるという状況の中、生花を中心に香水やジュエリーなどのギフトを販売・配送するオンラインストア・NetFloristも、ビジネス存続の危機に瀕していました。生活用水すら絶対的に不足している時に、観賞用の花に水をあげることなど不可能だったからです。
そこで同社が考案したのが、花の代わりにサボテンを販売するというアイディア。お祝い事や記念日など花をプレゼントするイベントには“水やり不要なサボテンを贈りませんか”、と提案したのです。
それと同時に、井戸の掘削など水不足を緩和するための資金として、サボテンがひとつ売れるたびに10ランド(約80円)を寄付することを発表したところ、SNSを中心に拡散し、伸び悩んでいた売り上げを46%も増加させることに成功しました。
非常事態宣言は3か月後に解除され、現在はNetFloristのHPでも以前と同じように生花が販売されています。会社の存続が危ぶまれるほどの危機的状況を回避し、さらには売り上げ・イメージアップにつなげた鮮やかな取組みでした。
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