ブラジル環境NGOがオンラインで発売した、地球温暖化で生まれる“未来の製品”とは?

Case: Products of Tomorrow – The Nature Conservancy

先日、米トランプ大統領が地球温暖化対策の国際的な取り決めであるパリ協定からの離脱を表明しました。そんな中、市民に地球温暖化について危機意識を持ってもらうべく、ブラジルの環境保護団体「The Nature Conservancy」が斬新なデジタルキャンペーンを実施しました。

Products of Tomorrow – The Nature Conservancy from Agência Africa on Vimeo.

プロジェクト名は『Products of Tomorrow(未来の製品)』。地球温暖化が進んだ場合に必要になるであろう3つの製品をオンライン上で販売するという企画です。

1つ目の製品は『SPF350+の日焼け止め』。地球温暖化が進むと、2070年までに気温は今より4度上昇するといいます。

そうなった場合に必要になるであろう製品がこちら。現在強力な日焼け止めとされている“SPF50+”の更に7倍もの強さです。

2つ目の製品は『弱酸性の飲料水』。酸性雨が降り続けると、2037年までに“飲料水”は今よりもはるかに貴重なものとなり、ペットボトルで売られる水の値段も高騰する見通し。弱酸性の飲料水ですら、一般市民の3分の2しか手が出せない高級品になることが予想されています。

そして3つ目は『果汁3%のリンゴ』。2080年までに有機栽培で果物を作ることはほぼ不可能となり、今のように美味しい果物を食べられなくなるといいます。

同団体は、“地球の恐ろしい未来”を伝えるこの3つの製品をオンラインショップで販売。“2037年1月にお届け予定”と記載されたすぐ上に、「PRE-ORDER(事前注文)」のボタンが用意されています。

しかしボタンを押しても製品の注文はできず、代わりに本施策への協力を呼びかける以下のメッセージが表示されます。

あなたはまだこの製品が必要ではありません。地球温暖化が進むと恐ろしい未来が待ち受けているということを大勢の人々に一緒に広めましょう。我々は地球の未来を変えることができるのです。

その言葉の通り、本キャンペーンを大勢の人々がSNSでシェアしました。

現実味溢れる製品イメージに思わずハッとさせられる環境保護団体の画期的なデジタル施策でした。各製品を紹介するWeb動画も用意されていますので下記からご覧ください。

[Products of Tomorrow (TNC) – Sunscreen]

Products of Tomorrow (TNC) – Sunscreen from Agência Africa on Vimeo.

[Products of Tomorrow (TNC) – Water]

Products of Tomorrow (TNC) – Water from Agência Africa on Vimeo.

[Products of Tomorrow (TNC) – Apple]

Products of Tomorrow (TNC) – Apple from Agência Africa on Vimeo.

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