失われる「思い出」と「写真」… アルツハイマー病の真実をSnapchatでPR

Case: #MemoriesMatter

毎年9月21日が「世界アルツハイマーデー」ということをご存知でしょうか?
アルツハイマー病・認知症への理解をすすめ、本人や家族への施策の充実を目的に1994年に制定された日です。

今回は、今年2015年の「世界アルツハイマーデー」に合わせて、中東UAEで総合広告代理店スターコム・メディアベスト・グループ(Starcom MediaVest Group)が約1か月間かけて実施しているユニークなアルツハイマー病の啓発キャンペーンをご紹介します。

同国の若者世代に人気のアプリ「Snapchat」(数秒以内に消滅する写真を送れるアプリ)を使った企画で、キャンペーン名はその名も『MemoriesMatter』(思い出は大切)。

 

以下の動画にあるような“数秒の内に消えてなくなってしまう仲睦まじい家族の様子が描かれた写真”という、Snapchatのコンテンツ(全3種類)を配布、拡散するというアイディアです。

(他2種類はこちらこちら
数秒後、写真が消え去った後にはこんなメッセージが…

Alzheimer’s Erases Your Memories, Let’s Erase Alzheimer’s.
(アルツハイマー病は、あなたやあなたの大切な人の記憶を消し去ります。アルツハイマー病を消しましょう。)

すでにお気づきの通り、アルツハイマー病によって“忘れてしまい、失われていく大切な思い出”と、Snapchatの特徴である“消えてなくなる写真”をかけています

UAEでは15年後の2030年にはアルツハイマー病患者が、現在の600%以上増加すると試算されているそうで、介護者となりうる特に若者世代に対して、「アルツハイマー病とはどんな病であるのか?」「アルツハイマー病に罹患することがどういうことを意味するのか?」を理解してもらうために企画、実現されたキャンペーンだといいます。同キャンペーンは、ストックフォトサイトGetty Imagesと共同で実現しました。

“Snapchatというツールありきの発想”ではなく、あくまでも、“ターゲットにメッセージを訴求し、興味関心を持ってもらうのに相応しいツールとして、今回Snapchatをセレクトした”という印象を受けました。目の付け所が鋭い啓発施策です。

(via Communicate online , Luerzers archive)

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