小児がん患者への理解を深めるために制作された、「頭髪がないキャラクターが出演するTVアニメ」

Case: Bald Cartoons

ブラジルの小児がんを支援する非営利団体・GRAACCは同国の「小児がんの日」に、副作用で頭髪を失ってしまった小児がん患者に対する市民の理解を促すため、“頭髪を失った人気キャラクラーが登場するTVアニメ”を放映し、大きな反響を得ました。

動画に登場する子供たちは抗がん剤の副作用で髪の毛がありません。「ストレートなロングヘアだったの」「カールヘアだったのよね」等、失った髪の毛を恋しがっています。

「好きで病気になったんじゃない。好きで髪の毛を失ったんじゃない」と話す子供たち。子供たちは、命がけでがんと闘っているのですが、そんな子供たちの姿を見る周囲の目は温かいものばかりではないといいます。

毛髪がない頭を、露骨にジロジロみたれたり、指を刺されたり、こそこそ陰口を言われたりした経験が少なくないと語ります。子供本人も傷つきますが、親も周囲の偏見ともとれる行為に胸を痛めています。

そんな中、「小児がんの日」に合わせて同団体が取り組んだもの、それが“頭髪を失った人気キャラクラーが登場するTVアニメ”を放映するというものでした。

同団体の病院の一室に集められた子供たち。子供たちが目にしたものは、いつも見ている人気アニメですが、なんと人気キャラクターたちの頭が、子供たちの頭同様、毛髪がなかったり、ターバンを巻いていたりしたのです。

普段、皆と違う“頭”に心を痛めていた子供たちも、大好きなキャラクターが同じ“頭”をしていて、自然と笑顔がこぼれます。

このアニメはブラジル全土で放映されたといい、ソーシャルメディア上の91%のブラジル人が本キャンペーンを支持し、1億2千万人に影響を与えることに成功したといいます。また同国大統領もキャンペーンを称えるツイートをしました。

「小児がんと闘う子供たちを他の子供たちと同じ目で見てほしい」との思いが詰まったキャンペーン。キャンペーンの一部始終をぜひ下記動画よりご覧ください。

動画はコチラ

参考サイト

Ads of the World
http://adsoftheworld.com/media/online/graacc_bald_cartoons