駅メロが“買える” 富山地方鉄道が実証する公共交通×NFTの財源づくり
日本でもっとも面積が小さい村として知られる富山県舟橋村の玄関口・越中舟橋駅で、これまでにない取り組みが始まりました。
富山地方鉄道と、地域資源のNFT活用を進める株式会社あるやうむは、駅到着時に車内で流れるメロディー(駅メロ)を制作する「車内メロディクリエイト体験」を一般にむけて販売。購入者が制作した20秒以内のオリジナルメロディーが、実際のダイヤに組み込まれ、到着時に車内で放送されるという全国的にも珍しい企画です。枠数は5つに限定して、放送期間は4ヵ月間です。

この企画では、駅メロの制作権そのものがNFTとして、税込価格25万円で販売されます。NFTとは、ブロックチェーンを使ってデジタルデータに唯一性や所有権を証明できる仕組みのこと。コピーや改ざんが難しいため、デジタルアートや音楽などに“本物”としての価値を持たせることができます。

権利購入者にはオリジナルメロディーの放送に加え、富山地方鉄道の車庫内部を撮影した非公開写真を使った“デジタル権利証(NFT)”が付与されます。通常は目にすることのない鉄道施設の写真をコレクタブルとすることで、体験価値をさらに高めます。

駅の発車メロディーを広告メディアとする手法は、JR山手線・神田駅の「モンダミン」(アース製薬)や、都営三田線神保町の「小学一年生」(小学館)などが知られています。
一般のクリエイターにとって、駅で放送される発着メロディーを制作できる機会はほとんどありません。そのため「自分の音楽が公共交通に流れる」という体験は、音楽制作者や鉄道ファンにとって大きな魅力となり得ます。また、地元企業や店舗がオリジナルの短いCMメロディーを制作すれば、前述の駅メロディー広告のように活用できます。

この企画の背景には、富山地方鉄道が抱える路線維持の課題があるそうです。少子高齢化や燃料費の高騰などにより利用者が減少し、厳しい経営環境が続いているといい、公共交通を「乗る」以外の方法で応援する新たな仕組みが求められてきました。
NFTを活用したこの取り組みは、地域住民や鉄道ファンが鉄道を支える“参加型サポート”として、公共交通をより身近に感じてもらうきっかけを創出します。
「駅メロを買える」という新鮮な驚きにくわえて、デジタル技術を活用して地域交通を支援するという革新的なアプローチを行うこの事例。PR・自治体・交通の各分野においても注目を集めることでしょう。
その他のPR事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=25
会員登録、メルマガの受信設定はこちら
https://predge.jp/
記事をブックマークする
記事をブックマーク済み
0