居酒屋で地震が起きたら……酒造ブランドが取り組む「お酒好きのための防災プロジェクト」
「よなよなエール」などのクラフトビールを製造・販売する株式会社ヤッホーブルーイングは、“飲酒しているときの防災”に焦点を当てた防災啓発プロジェクト「お酒好きのための防災プロジェクト」を始動します。

実際に同社が実施した調査では、飲食店でお酒を飲んでいるときに災害が起きることを「想像したことがある」と答えた人は少数で、また酔っている状態では安全確保や避難行動ができないと思う人が約半数にのぼることが分かりました。さらに、酔った状態では店員からの声かけが聞こえづらいと感じる人が多く、通常時に比べて「気づかない」と思っている人が約5倍にもなるという結果を示したといいます。
さらに、お酒を提供する飲食店側でも、防災マニュアルが用意されている店舗は25%に留まり、酔っているお客様に対する安全確保の声かけについても「指示が伝わらない・動かない」「適切な声かけ・避難誘導がわからない」など、声かけ相手が酔っているという状態を想定した対応が進んでいないことが明らかになりました。

こういった、「酒場」という不慣れな状況で、飲酒による判断力や運動能力の低下を考慮した防災対策の必要性を背景に、プロジェクトの第1弾では「酒場における安全確保の声かけ」をテーマとした取り組みが予定されています。
その適切な声かけ方法を周知するため、酒場で地震が発生した際に注意すべきポイントや適切な安全確保の声かけの仕方が分かる「酒場のための地震防災ガイドライン」を策定しました。
防災アドバイザー/BCP策定アドバイザーが監修するガイドラインであることはもちろん、店舗の耐震性・地理的情報・店舗環境・店舗設備・顧客特性などをWeb上で入力することで、その店舗に最適化されたオリジナルの防災対応ガイドラインを生成できる仕組みとなっており、より具体的な防災対策を行えるだけでなく、自店舗の建物や地理的な情報について把握し、どんな危険があるか、どんな対応ができるのかを考えるきっかけにもなりそうです。

また、酒場のような騒がしい環境では、誘導の声が届きづらいことを課題ととらえました。声の音量を拡大するだけでなく、騒音のなかでも声が届きやすい高い声に変換することが可能な、防災用電子メガホン「キコエール」のコンセプトモデルを、日本音響研究所・ノボル電機・quantumと共同で開発。
メガホンは店内にも馴染むランタンのような照明器具としても利用できる設計で、店の奥にしまわれて、いざというときに見つからないという防災グッズの難点を払拭しています。

この取り組みを広めようと『「盛り上がる忘年会シーズンに、もしも地震がきたら?」飲食店スタッフ向け防災セミナー』を、2025年12月4日(木)・12月9日(火)に実施。セミナーでは、防災ガイドライン作成や「キコエール」が体験できるワークショップが実施され、酒場での防災意識の啓発を図りました。
酒場というシチュエーションにマッチした防災対策が整っていないという実態に着目し、これまで自宅や職場を中心に行われてきた防災対策を拡張した本プロジェクト。クラフトビールを製造し、飲み会イベントなどを開催してきた同社だからこそ、酒場により適した防災対策やアイデア実現が可能な取り組みとなっており、プロジェクトを通して同社のビールを通して人生に幸せを届けたいというブランド価値を高めることにも繋がりそうです。
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