なりすまし撲滅のために意外な手法を用いたペルーの啓蒙施策
SNS上で自らを子どもと偽って少年少女との接触を試みる、いわゆる悪質ななりすまし行為は日本だけでなく世界各国で社会的な問題となっています。南米ペルーでは昨年1年間だけでなんと500,000人もの子どもたちがこうしたなりすましアカウントからの接触を受け、その一部は実際に現実世界で会ってしまっています。性的暴行にも繋がりかねない悪質極まりない行為をもっと多くの人に知ってもらうため、自動車メーカーのヒョンデとスポーツアパレルブランドのナイキは南米で人気のサッカーチームとのコラボレーションを通じた大規模な啓蒙PR施策を行いました。
施策の内容としては、現地で人気のサッカークラブ・Alianza Limaの試合の選手入場時に最も多くの注目を集めるキャプテンとともに手を繋いで出てくるのが子どもではなく成人した男性である、というもの。サッカーの試合において入場時に選手たちが子どもと一緒に手を繋いで出てくるという慣習に着目し、その内の1人を成人男性に置き換えることでSNS上で起きているなりすまし行為を現実世界で再現したのです。
多くのサッカーファンが注目する試合だったこともあり、このニュースはSNS上で瞬く間に拡散されました。「いったい何が起きているんだ」というコメントが集まった結果マスメディアも注目することとなり、試合終了後のインタビューでAlianza Limaのキャプテンは「SNSで起きている残忍な行為を1人でも多くの人に知ってもらうためにこの施策を行いました」と注意喚起を行うことでさまざまな国と地域で社会的な問題となっている犯罪にスポットライトを当てました。
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