ハイネケンがあえて”まずい”ドリンクを開発 その意図とメッセージとは?

南米・ブラジルにおける昨今のビジネスシーンでは、女性の社会進出がトレンドトピックです。同国において女性の管理職比率は29%に留まっており、昇給率や平均給与の男女間格差の是正を求める声が各地で挙がっているようです(なお、日本では女性の管理職比率は約13%という調査結果があります)。この状況を受け、ビールブランド大手のハイネケンはブラジルの女性が日々職場で受けている“見えない差別”をソフトドリンクの味で表現した限定商品を発表しました。限定ドリンクを一口飲んだ人たちの表情から察するに想像を絶する不味さであることが伺えます。

“Hard Truths to Swallow(飲み込みがたい真実)”という施策のタイトルは、ドリンクそのものの味がおいしくないため飲み込みづらいということと、日々女性が職場で受けている処遇は信じがたい事実であるということを示唆したダブルミーニングを実現しています。バーに呼ばれたハイネケン社員の数々がドリンクを飲むと、見事に全員の表情が苦悶に歪んでいる様子が映されます。

ある男性は「これはとてもじゃないけどおいしいとは言えない……だけど、実際に女性が職場で受けている性差別と比べるとまだマシかもしれないね」とコメント。ハラスメントや給与格差、昇進といったサラリーマンにとって重要な要素をないがしろにされてしまっている人々がいるということにスポットライト与え、自社商品に落とし込むという飲料メーカーならではの取り組みでした。

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