新たな文学賞の誕生で、老舗温泉旅館から名文学作品が誕生する!?
佐賀県の西部に位置し1,300年前から湧出する「嬉野温泉」にて、和多屋別荘が主宰する三服文学賞の第1回大賞が発表され、大賞受賞者の平出奔(ひらいで・ほん)氏を迎えた授賞式が行われました。
三服文学賞とは、お茶と本を愉しむための書店「BOOKS&TEA 三服」を館内に有する旅館・和多屋別荘が主宰する温泉旅館発の新しい文学賞です。「暮らしのなかで書く時間を愉しむ」という理念に共鳴した「Made in ピエール・エルメ」「日本香堂」など21社の協賛のもと開催されました。大賞受賞者には賞金10万円と、和多屋別荘に1年間宿泊して執筆活動ができる『三服作家』としてのライターインレジデンスの権利が進呈されます。
和多屋別荘では2021年からレジデンス事業として、さまざまなアーティストの活動を支援しており、今回の三服文学賞を機に作家を迎え、「ライターインレジデンス」としてレジデンス事業の拡充をはかり、旅館×ローカル×アーティストが三位一体となって豊かな作品を生み出すことで、地域やパートナー企業ともにさらなる盛り上がりとなることを目指しています。
三服文学賞では「暮らしのなかで書く時間を愉しむ」をすべての人に向けて開き、三服や嬉野温泉に関わりのある7つの事柄をテーマに文学作品を募集しました。料理を食べる楽しみがあれば作る楽しみもあるように、文学にも読む楽しみがあれば、書く愉しみがあっていい。普段なかなか文章を書く機会がない方、嬉野温泉や三服に訪れたことがない方でも、プロアマ問わず全国から広く作品を募っています。
これまでの応募総数は、2,170作品。応募者の年齢も4歳~102歳までと幅広い層の計1,523名が参加しています。また、北海道から沖縄まで全国からの応募に加えて、アジアやアメリカといった海外からも応募がありました。
和多屋別荘ライターインレジデンスの第1号は、『六人の嘘つきな大学生』でブランチBOOK大賞2021を受賞した若手ミステリー作家・浅倉秋成先生。滞在しながらの執筆活動はもちろん、嬉野の街を巡り、嬉野滞在の記録として体験をエッセイとして3篇の創作がされています。
『城崎にて』『伊豆の踊り子』など、名文学作品と旅館は切っても切れない関係ですが、名文学作品を旅館がプロモートしたわけではありません。こちらの賞は「旅館とその周辺地域が名作をつくる舞台になる」ことを目指して、誕生した新しい文学賞。「作家」と呼ばれる人たちの創作を援助する長期滞在型システム「ライターインレジデンス」は、世界でもさまざまな形で存在していますが、日本国内ではまだまだ珍しい部類かもしれません。ただ場所を提供するだけでなく、文学賞もセットになっているところがポイントでしょう。いずれ全国津々浦々で旅館取材の賞が誕生するのもおもしろいかもしれません。
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