子どもの悩みを大人が語る理由とは? カナダNGOの啓発動画

若者を対象とした悩み相談サービスを提供するカナダのNGO「Kids Help Phone」が、大人に比べて軽んじられがちな子どもの悩みにスポットを当てるため、大人が子どもの悩みを代弁する動画を公開しました。



動画では大人の女性が、うつ、性自認の葛藤、身近な人の死などの悩みを、それぞれカメラに向かって打ち明けるというもの。しかし、動画の最後にそれらの悩みは実際は10代の若者からKids Help Phoneに寄せられたものだったことが明かされます。


「いつも不安を感じています。でもそんなことを言ったら周りの気を引くためだと思われてしまいます。だから一人ぼっちでつらくても人前では作り笑いをして、あとで枕に顔を押し付けて叫ぶんです。誰にも聞こえないように(12歳の子どもからの相談)」


「自分の体が自分じゃないみたいで、怖かったんです。だから勇気を出してカミングアウトしました。そしたらますます居場所がなくなってしまって……周りの人は「自分の体に自信を持って」と言うけれど、本当の自分でいられないのに、どうすればいいのでしょう(10歳の子どもからの相談)」


Kids Help Phonはカナダで唯一、年中無休かつ24時間体制で活動を行っており、2021年だけで376万回もの相談を受けています。Webサイトでもさまざまな情報や支援策を紹介しつつ、子どもたちの声と思いに耳を傾けるよう訴えています。

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