「共により良い明日へ」米・Pepsiが描いた自由と希望に満ち溢れた世界

アメリカの大手飲料メーカーPepsiは、新型コロナウイルス感染症が蔓延する前の世界では皆が当たり前かのように行っていた行為を、”The Mess We Miss”(意訳:懐かしき日常)と題してミュージカル「アニー」の楽曲Tomorrowに乗せてドラマチックに演出したブランディング動画を公開しました。

“We’ve been separated for so long. But if we do our part, one day we’ll be back together”(訳:私たちは本当に永い間離れ離れで過ごしてきた。それでも、ひとりひとりがやるべきことをすれば、いつかまた一緒になれるだろう)というポジティブな言葉とともに動画ははじまります。

マスクを付けずに家を出て、道行く人と挨拶を交わす女性。その表情は明るく、希望に満ち溢れているかのように映ります。オフィスビルの入り口にある回転式のドアにたまたま同時に入ってしまい笑い合う男女も、ソーシャルディスタンスという概念がなかった時のワンシーンです。

その後、映画館にいるカップルは上映中に熱いキスを交わし、ボーリング場で友人と遊ぶ女性は素手でチキンを分け合っています。

スポーツを観戦中の人々も思う存分大声で応援し、飛行機の中で「ハワイ」と書かれた旅行本を読む男性や大型客船で素手でシュリンプカクテルを食べながらパーティーを楽しむ人々の様子がTomorrowの歌詞と重なり次々と映し出されます。

その後もカラオケやコンサート、結婚式など世界的に外出自粛の呼びかけが強まる2021年現在では想像もできないほど自由な環境で思う存分人生を謳歌する人々のカットが続き、ラストカットは友人から手渡された飲みかけのPepsiに気にすることなく口を付ける男性の姿が。

その後、”Here’s to the mess we thought we’d never miss. Let’s find our way back to a better tomorrow(訳:昔は「懐かしい」と思うことすら想像できなかった日常へ。共により良い明日への道を探そう)”というメッセージで動画は終わります。

終始前向きな表現に満ち溢れた動画は、動画が公開されたアメリカだけでなく日本のTwitter上でも言及され、「映画一本分の価値がある」とSNS上で話題を呼びました。

その他のブランディング事例についてはこちら
https://predge.jp/search/post?genre=27

ランキング

最近見た記事

最新記事

すべて見る