「ヤツらは“ぼっち”が一番怖い」思わず笑ってしまう、カナダのCOVID-19防止啓蒙広告
Case: #MakeCovidLonely
新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止を啓蒙するため立ち上げられたカナダの公共広告プロジェクト「#MakeCovidLonely」のバイラルキャンペーンをご紹介。
人々のあいだを媒介して伝染するコロナウイルスには「『ぼっち』が弱い」というメッセージを打ち出し、十分な対人距離(ソーシャル・ディスタンス)や外出自粛などのアクションを取ることが(ウイルスにとって)最大の脅威となることをコメディ仕立てで表現したのです。
テレビCM
BGMに流れるのは1964年のヒット曲、ボビー・ヴィントン「ミスター・ロンリー」。
「COVID-19(コロナウイルス)に打ち勝つたった一つの方法は・・・」
「ヤツを『ぼっち』にすること。」
ひとけのないベンチにぽつんと座るコロナウイルス。
「さびしい・・・」
誰もいない港でたそがれるコロナウイルス。
外出自粛で人の姿が消えた公園。することのないコロナウイルスはベンチに寝そべるのみ・・・。
「みんなー触れ合おうよ〜〜」 フリーハグを呼びかけるも、応える人はいません。
「うう・・・みんな」
「どこいっちゃったんだよう。」
「ねぇ」
「ねぇ」
「くそっ。」
「みんなどこなんだよう。」
「・・・・・・」
「(シクシク・・・・)」
「いない・・・・」
「いない・・・・・」
「コロナは、終わるまで終わらない。」
「だから今、みんなで一緒に・・・」
「コロナを『ぼっち』にしよう」
ポスター
テレビCMとあわせて製作されたポスターでも、「『ぼっち』のコロナ」の寂しげな様子が描かれています。
誰もいない交差点で「フリーハグ」の札を掲げるコロナウイルス。
誰もいない公園でひとりブランコをこぐコロナウイルス。
誰もこないホームパーティーで呆然と立ち尽くすコロナウイルス。
これほどまでに描かれると、コロナウイルスが可哀想にも見えてきます。
しかし見方を変えてみましょう。私たちが「これはさびしい。つらいな」と感じるということは、コロナウイルスにとっても同じくらい大きなダメージである、ということなのです。
私たちがロックダウン中に感じた「さびしさ」に寄り添いつつ、同時にコロナと人間を“隔離する”ことの効果を訴える、ユーモアセンスの光る秀逸な公共広告でした。
(via Adeevee)
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