壊れたバイクは直せても、体はもとには戻らない。バイク事故の恐怖を訴える啓発キャンペーン
Case: BikerTek
高速道路の管理・運営を行うイギリスの国有企業・Highways Englandによる、交通安全啓発キャンペーン。
イギリスでは交通量全体に対するバイクの割合はわずか1%ですが、死亡もしくは致命的な重傷を伴う事故のおよそ2割はバイクが関連しているものだといいます。その危険性と安全なドライビングについて人々に考えてもらうため、Highways Englandはポップアップストア『BikerTek』をオープンさせました。
夏の間、モーター関連のイベント会場にオープンしたこの店では、軽くて耐久性に優れた“バイカーのための用品”を取り扱っています。
来店客がスタッフの説明を聞きながら商品を手に取りますが、パッケージの裏側を見た瞬間、サッと顔色が変わります。
実はこの店に置いてある品はバイク用品ではなく、交通事故に遭った人の手術で使う人工の装具。つまりバイクを治すためのパーツではなく、事故に遭ったバイカーの体に埋め込む器具だったのです。
そしてショップのスタッフは全員、バイク事故の経験者。自らの体内に入っている装具を見せながら「壊れたバイクは直せるけれど、体を元通りにすることはできないんだ。」と、実体験とともに事故の恐ろしさを語ります。
「バイクが好きなら、愛車と同じくらい自分の体を大切にしてほしい」と訴えかけた本施策。Highways Englandでは特設サイトやプリント広告を制作し、事故の体験談や安全な運転の方法などについて啓発を行っています。
(via Highways England)
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