好きな服をバーチャルでコーディネート。アパレル業界に旋風を巻き起こす『デジタルコレクション』
Case: DIGITAL CLOTHING COLLECTION
ソーシャルメディアの台頭により、人々はあらゆる情報を自由に発信できるようになりました。もちろんファッションもそのひとつで、多くの人が日々のコーデをアップしたり、人気ブロガーのスタイリングをチェックしたりするようになった結果、ある調査によると洋服の売り上げはSNSの普及前に比べて60%も伸びたのだそう。
しかしその一方で、大量生産され、また大量に破棄される服が地球環境に悪影響を与えていることが新たな問題となっています。
この事実を受け止め、解決策を提案したのがノルウェーのストリートファッションブランド・Carlings。オンラインショップのアイテムをバーチャルで購入するデジタルコレクションを発表しました。
このストアでは、買った商品が実際に手元に届くことはありません。その代わり、購入した服をグラフィックデザイナーがユーザー自身の写真に合わせて調整し、まるでそのアイテムを本当に着ているかのような画像を作成してくれるという仕掛けとなっています。
もちろんできあがった画像はシェアすることが可能。ファッションを楽しみつつ、“インスタグラムで公開するためだけに服を買う”という無駄を省くことができるわけです。
環境に配慮する『サステナビリティ』はアパレル業界においても浸透しつつあり、リサイクルやリユースといった取り組みを実施しているブランドは少なくありません。しかし「デジタル上でのみコーディネートを楽しむ」というアイディアは、今までに例を見ないものであり、全く新しいアイディアだと言えます。
時代に即した、革新的なサービスを提案した本施策は、カンヌライオンズのデジタルクラフト部門でグランプリを獲得しました。
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